「インドカレー1000軒超も開拓」彼の情熱の原動力 豊富な写真と共にお薦めインドカレー店も紹介

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既存のインドカレー店はほとんど開拓し尽くした、と語る八木さん。いまは気に入ったお店を食べ歩いたり、新規開店の情報が入ると訪問したりして、その情報をXで発信している。なぜ食べ歩きだけでなく、情報発信にも熱心なのか。

「インドカレーの多様性を伝えたいからですね。日本では、インドカレーといえばバターチキンやナンのイメージが強いですが、現地ではチキンカレー1つとっても地域や宗教によって全然違いますし、家庭で作るカレーとレストランのカレーも別物です。

現地のカレーは多様性にあふれていて、日本のインドカレーとはまた違ったおいしさがあります。現地スタイルのインドカレーがもっと人気になれば、そういうお店はさらに増えると思うんです。それを期待して情報発信を続けています」

インドカレー 八木雄建
北インド料理店、行徳ビリヤーニーハウス(行徳)のチキンビリヤニ(上)、ロティ(下)、サグチキン(右)(写真:八木さん提供)

八木さんの情報源はXと、八木さんが所属するインド人コミュニティだ。八木さんによると、近年は日本のIT企業で働くエンジニアがお金を貯めてインドカレー店を副業で始めるのがトレンドになっているという。

「直近10年で日本在住のインド人は2倍以上に増加しています。そのせいか、ここ5年ほどで現地スタイルの本格的なインドカレーを出す店が増えてきました。私の知っている範囲では、お金儲けではなく、自分のふるさとの味を日本の友人・知人に振る舞いたいと考えて店を始めるケースが目立ちますね」

年に1回インド現地にも訪問

八木さんは国内だけでなく、インド現地のレストランの開拓にも熱心だ。大学3年のときから年1回はインドに行き、現地のレストランや知り合いのインド人の家庭を巡り、現地スタイルのカレーを味わっている。

「現地でお店を探す手段は、もっぱらインド版食べログ『zomato』とGoogleマップです。もう10年以上インドに行っていますから、最近ではGoogleマップの写真を見るだけで、おいしい店かどうかを判断できるようになってきました」

インドカレー 八木雄建
大学生のとき、南インド・バンガロールのエキスポ会場でカレーを注文する八木さん(写真:八木さん提供)

インド人と日本人の交流の輪を広げたいと、イベント「Indian Cooking Party」も開催している。インド人が日本人にカレーを振る舞ったり、カレー好きの日本人がインド人にカレーを振る舞ったりするクッキングイベントのほか、インド人シェフと協力して料理教室も企画する。

「インドカレーの多様性をもっと広めていきたいですし、優しくて家族思いのインドの人たちのことをもっと知ってほしいなと思っています」

インドカレー 八木雄建
八木さんが企画した料理教室の様子。インド料理店ヴェジハーブサーガ(仲御徒町)のオーナー、ジェイン・ラジェンドラさん(左)とシェフのラタン・シンハさん(写真:八木さん提供)
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