有料会員限定

日本企業インド最前線②ダイキン、住友不動産 狙うはシェア断トツ/ムンバイに単騎出陣

✎ 1〜 ✎ 9 ✎ 10 ✎ 11 ✎ 12
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

有料会員限定記事の印刷ページの表示は、有料会員登録が必要です。

はこちら

はこちら

縮小

マルチ・スズキ以外にもインドには日本の名だたる企業が飛び込み、試行錯誤を重ねている。各企業の最前線をリポートする。

ダイキンの製造現場の様子
幅広い環境下で動作するエアコンを現地で製造する(写真:ダイキン工業)

特集「インドが熱い」の他の記事を読む

世界一の人口を抱え、GDPで世界3位になることが確実視されるインド。日本企業はこの国とどう向き合えばよいのか。本特集では、インドの実情とビジネスのヒントを徹底リポートする。

ダイキン工業|現地化で安売りせずシェアは断トツ狙う

日本国内で1年間に出荷される家庭用ルームエアコンの台数は約300万台。2030年度に1社単独でこれを上回る年500万台の出荷を目指しているのが、ダイキン工業のインド事業だ。

ダイキンの取締役で、インド事業を取り仕切るカンワル・ジート・ジャワ氏は「日本をはじめ世界各地で展開してきたノウハウを生かし、インドでも『断トツトップ』を狙う」と意気込む。

14億人の人口を抱えるインドだが、家庭用エアコンの普及率はダイキン推定で7%程度(世帯ベース)。普及率が9割を超えている日本や中国と比べて、まだまだ伸びしろが大きい市場だ。

それだけに、世界中のエアコンメーカーがインド市場に殺到している。中国の格力(GREE)はもちろん、韓国のサムスン電子、日本のパナソニックや米国のキヤリアなど大手がひしめき合う。

09年にインドに本格進出したダイキンは、家庭用エアコンで20%弱、業務用エアコンで60%以上(いずれも同社推定)とトップシェアを誇るまでに成長した。急成長を支えたのは2つの取り組みだ。

1つは徹底した現地化だ。インドは地域によって気候が大きく異なり、エアコンも5度から55度まで幅広い環境下で動作することが求められる。電力供給も不安定で、電圧は定格が230ボルトのところ、500ボルトの高電圧がかかることもあるという。

関連記事
トピックボードAD