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本当に自由民主主義国家なのか? インドの虚実 防衛大学校・伊藤融教授がQ&A形式で解説

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自由で開かれた民主主義国──日本国内でそう紹介されることが多いインド。だが、実態はどうか。インドの真の姿を研究してきた防衛大学校の伊藤融教授に聞いた。

インドのモディ首相
ヒンドゥーナショナリズムを強め、他宗教迫害に踏み込むモディ首相(写真:Getty Images)

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世界一の人口を抱え、GDPで世界3位になることが確実視されるインド。日本企業はこの国とどう向き合えばよいのか。本特集では、インドの実情とビジネスのヒントを徹底リポートする。

Q 中国に対抗するため、日本は「自由民主主義国家インド」との関係を強化しようと動いてきました。インドは自由民主主義国家なのでしょうか。

まったく同じ自由民主主義体制だというのは幻想だ。確かに選挙によって政権交代する可能性があるという点では民主主義国といえるかもしれない。けれども、インドでは民主主義国では考えられないようなことが起きている。

カースト制における不可触民への理不尽な差別や女性への暴力は昔からの話だが、現在のモディ政権でとくに問題になっているのはイスラム教徒など宗教的マイノリティーへの迫害や暴力だ。野党指導者を容赦なく拘束したり、政府に都合の悪い情報を止めるためにインターネットも規制したりする。

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