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日本企業インド最前線③サントリー、ユニ・チャーム ウイスキーでリベンジ/布から紙おむつへ

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マルチ・スズキ以外にもインドには日本の名だたる企業が飛び込み、試行錯誤を重ねている。各企業の最前線をリポートする。

酒販店にプレゼンするサントリーの営業員
酒販店に商品の誕生秘話をプレゼンする営業員(写真:サントリー)

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世界一の人口を抱え、GDPで世界3位になることが確実視されるインド。日本企業はこの国とどう向き合えばよいのか。本特集では、インドの実情とビジネスのヒントを徹底リポートする。

サントリー|捲土重来でウイスキー攻略 カギは現地の消費者目線

「インドの消費者に、着実に浸透してきている」

インド事業の手応えを語るのは、サントリーグローバルスピリッツインディアの浦上隆志シニアイノベーションマネジャーだ。

サントリーホールディングスは2023年12月期の売上収益(酒税控除後)2兆9521億円のうち、海外収益が1兆5224億円と過半を占める。インドを含むアジア・オセアニア地域は19%を占め、欧州や米州を上回る規模に成長している。

ただ、インド事業は平坦ではなかった。12年に飲料事業で進出し、あえなく撤退している。

当時の商品は柑橘(かんきつ)系炭酸飲料「オランジーナ」。砂糖と炭酸で作られた他商品と違い、果汁が入っているオランジーナは「よい商品。受け入れられると思っていた」と浦上氏は振り返る。

だが市場には浸透せず、現地パートナー企業との共同企業体(JV)も解消した。

なぜ失敗したのか。浦上氏は日本に帰国後、インド事業失敗の要因を分析した。「インドについて、パートナー企業の情報に頼り切っていた。自分たちでインド人のことを知ろうとする努力が欠けていた」(浦上氏)。

検討を重ねた結果、多くのインド人に愛飲されているウイスキー「IMFL」の開発に踏み切る。IMFLとはIndian-made foreign liquorのことで、直訳すればインド産の輸入酒。

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