「困難だらけ」のゴルフがパラアスリートに向く訳 障害者の大会で知る「楽しさだけじゃないもの」

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1年の半分がスノーボード、半分がゴルフ。共通項があるそうだ。

「スノーボードは、左足前で滑る人はつま先側に体重で右ターン、逆にかかと重心で左ターン、ゴルフのスイングも同じ感覚で、これがクロストレーニングになっている。また、緊張しすぎるとスノーボードでスタートが出遅れるけれど、ゴルフのパットでも外す傾向がある。そこはメンタルのトレーニングになる」

サポートしている会社への感謝

今回の取材でパラアスリートに撮影をお願いすると、所属する会社のシャツに着替えて撮影に応じてくれた。サポートしている会社への感謝と気遣いを感じた。

ゴルフやそれぞれの競技を続けるには、所属会社のみならずサポートしてくれる団体や個人が必要で、障害を乗り越えて、前向きに競技に取り組んでいる姿勢を感じた。

4人のパラアスリート。ロゴ入りのポロシャツを着て撮影に臨んだ(写真:筆者撮影)

また大会では、さまざまな障害のあるゴルファーが、同じフィールドで助け合いながら競技をしていた。

例えば、車いすのプレーヤーが打ったボールがバンカーに入ると、同伴競技者が車いすを押して、プレーのポジションまで移動させる。打ち終わったらバンカーから車いすを出すのを手伝い、ほかの同伴競技者がバンカーをならしていた。

バンカーは砂なので、車いすを本人が動かすのは難しい。そういう場面で助け合っている姿は、まさに同伴競技者をリスペクトしながらプレーする、ゴルフの原点があることを強く感じた。

バンカー内で車いすを押す同伴競技者。もう1人は砂をならしている。ライバル同士も協力する。それがゴルフの奥深さだろう(写真:筆者撮影)
嶋崎 平人 ゴルフライター

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しまさき ひらと / Hirato Shimasaki

1976年ブリヂストン入社。1993年からブリヂストンスポーツでクラブ・ボールの企画開発、広報・宣伝・プロ・トーナメント運営等を担当、退職後、ライターのほか多方面からゴルフ活性化活動を継続。日本ゴルフジャーナリスト協会会員。

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