子どもが他者を助けられるようになる育て方とは 「自己実現の欲求」のさらに上を目指すために

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私が一番重要視したのは、マズローがあとから追加した自己超越の欲求だった。この欲求はすべての段階で満たすことができるため、子どもたちの成長の段階ごとに多くの時間を割くようにした。また、私が最初に手本を見せて、理解させる過程も経るようにした。

うちの子どもたちは、自分の人生が他の人たちを助け愛するために使われるべきことをよくわかっているが、それを理解させるには意図的なアプローチが必要であり、そのために研究し、しっかり考える母になる必要があった。そこで、私は次のような実践を重ねた。

①子どもより先生の肩を持つ
②しつけは選択ではなく必須
③積極的支援
④失敗したときの代案を立てる
⑤出会うすべての人が先生になる
⑥頼れるメンターを探す
⑦母親の先入観を捨てる

この中から、今回は①~③について詳しく解説する。

感情的ではなく客観的に状況を把握する

①子どもより先生の肩を持つ

子育てをするなかで、多くの助力者に出会うことになる。学校の先生をはじめ、ピアノ、バイオリン、美術の先生、家庭教師、ボランティア団体のリーダーなど、子どもは無数の大人たちと出会い、関係を築き、学んでいく。

ところで、その関係のなかで問題が生じると、親は子どもの口から何が起きたかを聞く。愛する子どもが興奮した声で先生の理不尽さや自分が困っている問題を訴えるのを見ると、「いったい、なぜうちの子にこんなことを?」と思うこともあるだろう。だが、こんなときほど、親は感情的になるより客観的に状況を把握するべきだ。

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