AIブームの「新世界編」でエヌビディアはまだ稼ぐ 「推論」用途で半導体・計算量の見立てが激変

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

だからこの何カ月間かで「推論」のマーケット、しかも(エッジだけでなく)データセンターの大消費電力下で行うようなもののマーケットが、かなり拡大したよねというのが、今業界を騒がせています。

その新需要を取っていくのは、結局エヌビディアのGPU。エヌビディアが次に出そうとしているGPU「ブラックウェル」は、推論性能をかなり上げてきている。明確にそちらに振っているということです。

ジェンスン・ファン自らがアピール

――「学習」のところはエヌビディアが強かった。それが「推論」、とくにエッジに需要の中心が移ったら主役じゃなくなると思われていたけど、「推論」でもエヌビディアの強みが生きるんじゃないかという流れに変わってきたと。彼らにとっては新たな追い風ですね。

「NVIDIA AI Summit Japan」で「推論」の新たなマーケットが生まれる可能性について説明するジェンスン・ファンCEO(記者撮影)

そうですね。だからこそエヌビディアは、先日日本で開催された「NVIDIA AI Summit Japan」でもわざわざスライドを用いて、今まで「推論」で必要とされる計算量は絶対的に少ないとされてきたけど状況が変わった、というのを明示したんだと思います。

エヌビディアとしては、われわれの得意とする大消費電力下での「推論」のための半導体マーケットが広がったぞ、というのをアピールしているわけですね。

――石阪さんが継続的にAI半導体の取材をする中でも、今回の話は新たな注目点として大きいということでしょうか。

そうですね。2、3カ月前に想定できなかったことが急に出てきた、という印象です。

動画内ではこのほかにも、「『孫正義×ジェンスン・ファン』対談から見えたこと」「エヌビディアが最も恐れている『変調』」「エヌビディアとTSMC、根本的な『強さ』の違い」などのテーマについて掘り下げています。
撮影・編集:田中険人
石阪 友貴 東洋経済 記者

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

いしざか ともき / Tomoki Ishizaka

早稲田大学政治経済学部卒。2017年に東洋経済新報社入社。食品・飲料業界を担当しジャパニーズウイスキー、加熱式たばこなどを取材。2019年から製薬業界をカバーし「コロナ医療」「製薬大リストラ」「医療テックベンチャー」などの特集を担当。現在は半導体業界を取材中。バイクとボートレース 、深夜ラジオが好き。

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事