京都の老舗を支える「よきパートナー」という思想 自社だけでなく、客や取引先とともに成長する

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ただし、敵ではない。ここが面白いところです。真剣勝負ができる、切磋琢磨お互いに磨き合える、よきライバルであり、よきパートナーであることが銀行員との最高の関係性と考えています。

具体的には、自社担当の銀行員を見定めることが大切です。そのためには、自分もある程度の金融であったり、会計であったりの知識を持っておくことが重要です。そして、見定めて、この人はパートナーとして、信頼できると思ったら、信じること。

自分から心を開いてみてください。経営者によっては、すべてを明かしたら危険だからと、真実を隠したり、良い一部分しかオープンにしなかったりする人がいます。でも、それはダメです。

すべての情報がなく、一部の情報だけで本当に適切な融資提案なんて、できるわけがないのです。自分が疑っている間は、相手も自分を疑っている。人間というのはそんなもの。だから、自分が疑って、資料を出し渋っている間は、銀行員も提案を出し渋る。動きがどうしても遅くなる。自社担当の銀行員に、「あなたは、自社のパートナー」だと信じていることを伝えましょう。

「世界に名だたる企業」を支援してきた京都銀行

いつもいっているのですが、会社は、投資、運用するためにお金を使わない限りは、成長はありません。使うお金は、自社で稼いだお金も使えますが、銀行から調達した資金であっても、同じように使えるのです。

資金調達は、お金の「入り」の部分で、協力者ができれば鬼に金棒です。経営者であるあなたは、「何にお金を使うべきか」の「出」に大きく力の配分を向けられます。銀行員にしてほしいことは、金融のプロとして、自社の現状に合った資金調達の手段、借り換えの提案です。

経営者である自分は、その事業のプロ。銀行員は金融のプロ。「プロとプロがタッグを組んで、一緒にこの事業を成長させる!」という共通の目標を抱かせることが大切です。その目標はもちろん、あなたにとっても、銀行員にとっても、益のある目標です。

京都には、そんな土壌があります。いまでこそ、世界に名だたる企業である、京セラ、オムロン、ローム、任天堂といった企業は、どれも創業者がゼロから育てたベンチャー企業です。

先般、「地銀・信金・信組の益出し余力ランキング」(週刊ダイヤモンド2024年1月27日号)で全国ナンバーワンとなったのが、京都銀行です。ナンバーワンとなった理由は、前述の京セラ、オムロン、ローム、任天堂といった企業(ほかにも、もっとありますが)が、まだベンチャー企業だった時代に行ってきた支援が、いま、花開いているからです。

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