西陣織「復活のための処方箋」はあるのか
日本を代表する伝統工芸である京都・西陣織。
日本人ならその名を知らぬ人はおらず、世界からも高い評価を受け続けるこの絹織物産業ではあるが、「和装・着物市場の縮小」「職人の後継者問題」という厳しい現実にも直面している。
1500年の歴史あるこの伝統工芸が次の時代も輝き続けられるか否かは、「アーティストという個」「世界80億人」「生産革命」「人々の投資リテラシー」など、複数の要因が左右するだろう。
1回めの記事『伝統工芸「京都・西陣織」は「エルメス」になれるか』では西陣織の世界からの熱い注目や大きなポテンシャルを、続く2回めの記事『1500年の伝統「京都・西陣織」まもなく消滅するか』では後継者問題などの産業としての課題を取り上げた。
今回は、西陣織産業が不死鳥のように復活し、世界へ羽ばたくための解を整理する。
また新NISAにより「貯蓄から投資」へと資金が動き出した2024年、西陣織産業と個人のお金を合わせて考えることで、「投資リテラシー」についても考察していきたい。
※文中の源兵衛氏とは、今回取材先であった西陣織・織元、誉田屋源兵衛(こんだやげんべえ)の十代目山口源兵衛氏を指します。
「誉田屋源兵衛」十代目山口源兵衛氏は、海外の講演会へスピーカーとしても足を運ぶ(写真:誉田屋源兵衛株式会社)
無料会員登録はこちら
ログインはこちら