科学で証明「寝不足だと食欲が増す」は本当だった 専門家が明かす、睡眠と太りやすさの深い関係
睡眠中の血糖値が増加するのは、活動しないので血中のグルコース(ブドウ糖)を消費しないせいですが、睡眠中のインスリンの分泌も関わっています。
インスリンは、膵臓から分泌されるホルモンで、グルコースの代謝を調節し、血糖値を一定に保つはたらきを持ちます。夜間はインスリン分泌率も増加しますが、血糖値を正常値まで下げる(血糖値を正常値まで下げる能力を耐糖能といいます)ほどではありません。
下の図(図2-7、2-8)でも示されていますが、睡眠不足では、血糖値とインスリンの上昇幅は、どちらも小さくなります(※外部配信先ではグラフを閲覧できない場合があります。その際は東洋経済オンライン内でお読みください)。
そして、徹夜したあとに睡眠をとって睡眠不足が解消されると、血糖値とインスリンはリバウンドのように大きく増加します。これは、深いノンレム睡眠(徐波睡眠)による成長ホルモン分泌増加が原因と考えられています。
血糖値を上昇させるのは成長ホルモン
成長ホルモンは、筋細胞や脂肪細胞がブドウ糖を取り込むのを減少させ、肝臓から血液へのグルコース放出を促進させます。
したがって、成長ホルモンによって血糖値は上昇することになります。深いノンレム睡眠は成長ホルモン分泌を促すので、この血糖上昇作用が強まるということになります。
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