AdobeのAIで延長した動画は「報道」に使えるのか 生成AI活用でクリエイターの作業効率化へ

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学習はコピーとは違う。人が絵を見て記憶するのと同じように、その絵を「絵」たらしめている要素を抽出して学習していくのだ。

もちろん、人間が描いた絵と同じように、既存の著作物に酷似した絵が生成されることはあり得る。そして、人間の場合と同じように、その既存の著作物に酷似した絵を利用(出版する、ネットに公開するなど)したことによって、著作権侵害が起こる可能性はある。生成するかどうかではなく、あくまで利用者が利用するか否かが問題なのである。

しかし、著作権者にはまた「学習データに使われない権利」というものもある。

生成AI
今後2年で必要とされるコンテンツの量は5倍となる。生成AIを使って効率化していかなければならない(筆者撮影)

だから、アドビの生成AIは、Adobe Stockというレンタルフォトサービスのためにアドビ自身が権利を持ってる画像と、ウェブに公開されており著作権が切れている人類の公共財となっている画像のみを使って生成AIの学習を行う仕組みになっている。また、Adobe Stockに画像を提供している人には、利用頻度に応じて対価が支払われるという。

あくまでクリエイターのサポート

アドビは生成AIの利用も含めて、あくまでクリエイターをサポートするというスタンスである。

今後、生成AIの普及によって、必要とされるコンテンツの量は2年で5倍に増大するという。

クリエイターはさらに需要が増し、仕事は増える。クリエイターはこれまで以上に効率的に多くの仕事をしなければならなくなる。その仕事量の増大を支えるのが、アドビのクリエイターツールに追加される生成AIによる機能……というわけである。

村上 タクタ 編集者・ライター

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むらかみ たくた / Takuta Murakami

iPhone、iPadなどアップル製品を中心に扱うガジェット・テクノロジー系編集者・ライター。カリフォルニアでのWWDCやiPhone発表会には2016年頃から継参加。趣味の雑誌の編集者として、’92年から約30年で約600冊の雑誌を作ってきた。バイク雑誌『ライダースクラブ』に携わり、ラジコン飛行機雑誌『RCエアワールド』、海水魚とサンゴ飼育の雑誌『コーラルフィッシュ』、デジタルガジェットのメディア『flick!』『ThunderVolt』の編集長を務める。HHKBエバンジェリスト、ScanSnapアンバサダー。バイク、クルマ、旅、キャンプ、絵画、庭での野菜作り、日本酒、ワインと家族を愛する2児の父。娘はロンドン、息子は台湾在住。

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