生成AIが広げる「少数の一流」と「それ以外」の格差 「2:8の法則」の「8」にあたる仕事が減る
早まったクリエイターの仕事消滅
従来は、クリエイティブな仕事が消滅するのは比較的遅い2030年か2035年頃になるのではないかと予測されていました。しかし昨今の生成AIブームで多くの人々は、このクリエイティブジャンルの仕事がAIに奪われてしまう未来がすぐそこに来ていることに気がつきました。
そもそもここ数年、そのような兆しは見えていました。
世界最高峰の絵画コンテストと写真コンテストでどちらも最優秀賞を受賞した作品が、実はAIが生成したものだと後から種明かしをされるという事件が起きていたのです。仕掛けた人たちは「近い将来、こういうことができるようになる未来においてどのようなルールを作るべきか、議論を始めたかった」と語っています。
ところがその議論が始まる前に、AIによる画像生成のサービスが始まってしまいました。これは、存在しない写真やイラストをAIが自動で生成してくれるサービスで、10年前のクリエイターの感覚で言えば魔法のようなものです。
ソフトウェア大手のアドビが、ファイアフライという名前のクリエイター支援アプリの提供を始めました。これは、テキストを打ち込むだけで簡単に画像を生成してくれるサービスで、私のような素人でも「香港やマカオの繁栄をイメージしたイラスト」とか「AIネットワークをイメージしたCGイラスト素材」などと打ち込むだけで、AIが画像を自動で生成してくれます。
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