「妻の愚痴に毎日付き合うのが苦痛」問題の解決法 「共感」と「同感」は似ているようで大きく違う

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そんなわけで、結婚して10年、7歳の子供がいる私の家庭では、毎日家に帰ると必ず30分は会話するというルールができました。

土日にたっぷり話したので平日はいいじゃないか、と私の理屈は通りません。会話を土日に貯める、というようなことはなく、毎日毎日会話しないと、夫婦関係はどんどん悪くなる、というのが奥さんの主張です。

そして、私から見て、愚痴とか文句に聞こえる彼女の話は、本人にしてみれば、全く愚痴でも文句でもなく、話したいことを話しているだけなので、意見もアドバイスも必要ないのだそうです。

ただただ聞いて、共感してほしいと、奥さんは言います。

男性脳と女性脳の違い

男性の脳と女性の脳は違うと言われます。

『話を聞かない男、地図が読めない女 ~男脳・女脳が「謎」を解く~』(主婦の友社/2000年)という本は、脳から見た男女の違いを明らかにしたベストセラーで、私は社会人2年目で読みましたが、この本に書かれていることは、組織において、今も変わらず重要だと思っています。

悩みや相談に対して、男性脳はすぐに解決策を提示しようとします。

狩りに出て獲物をとることに長けた男性脳は、何か問題が起きれば、解決しなければ気が済みません。問題を前にして、人間関係を気にしたり、他人の機嫌をうかがったりして、命を落としてはたまらないのです。どんな問題であれ、即座に解決する必要があると考えるのです。

一方で女性は、男性が狩りに出ている間、女性と子供だけで家を守ることになります。そこでは、命の関わるような問題は起きづらいものの、集団で共同生活を送っているため、人間関係がこじれることがリスクになります。

そのため、女性脳にとって、何か問題が起きれば、その問題はいわば「関係性づくりの道具」となります。

問題を別の誰かに相談したり、噂話にしたり、陰口を叩いたりしますが、解決しようとしているわけではないのです。その悩みをネタに、人間関係を構築しているわけです。

このように脳に違いがあるため、男性は、女性が悩みや問題を相談してきたときに、解決しようと謎のアドバイスをするのではなく、ただ話を聞いて共感する必要がある、というわけです。

20年以上前からこのことを知っている私は、ビジネスにおいてもこのテーマを散々扱ってきました。

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