「夢がない子」に大人ができる3つのアプローチ 子どもが持っている時間軸は「現在」だけだ

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これは目標設定や夢の設定とまったく同じ構造です。まずは目的地を作り、あとはルートを決めます。そのルートが難しかったり、間違えたら変更したりしますが、目的地の変更はありません。

この話の重要なポイントは、リアルタイムに全体ルートと現在地が目で見える状態になっていることです。子どもは時間軸が短いので、ナビゲーションマップのように「見える化」させると、多少長くした目的地を設定し、今自分がどこまで近づいているのかが把握できます。

例えば、英検の試験が1カ月後にあるとします。そこに英検合格という目的地が設定されます。そして、いつ何をやるかを計画していきます。これがルート作りです。時間がとれないのであれば、その限られた時間内で合格できるルートを設定します。そして日々進めながら、終わったら消し込み作業をしていきます。

目標に近づく訓練の延長線上にある「夢の設定と実現」

それがナビゲーションの現在地です。もし遅れているようであれば、ルート変更(ナビでは有料道路を通るなど。しかしお金がかかります)か、テキストを変えるか(ナビでは車ではなく飛行機を使うなど)を検討します。これらの検討も、常時「見える化」されているからできることです。

このようなことを子どもが目標設定できそうな項目で作っていきます。運動会や修学旅行、社会科見学、発表会、スポーツの試合、検定試験、模試、学校のテストなどさまざまあります。すべて行う必要はありませんが、目標を作り、そこに近づく訓練にはなります。そしてこの延長線上に「夢の設定と実現」があります。

以上、目標や夢がない子に大人ができる3つのアプローチについてお話ししました。子どもの頃は、このように身近なところで設定トレーニングをしていくとよいと思います。すると大人になった時に、頭に作られた「目標、夢実現フォーマット」が自動的に作動すると思います。

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石田 勝紀 教育デザインラボ代表理事、教育評論家

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いしだ かつのり / Katsunori Ishida

1968年横浜生まれ。20歳で起業し、学習塾を創業。4000人以上の生徒に直接指導。講演会やセミナーを含め、5万人以上を指導。現在は「日本から 勉強が嫌いな子を1人残らずなくしたい」と、Mama Cafe、執筆、講演を精力的に行う。国際経営学修士(MBA)、教育学修士。著書に『子ども手帳』『子どもを叱り続ける人が知らない「5つの原則」』、『子どもの自己肯定感を高める10の魔法のことば』ほか多数。

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