子どもは未来を認識できていない
目標や夢があると、人はそれに向かって自発的に行動することはよく知られています。筆者もこの考えに肯定的な立場です。しかし、この正論をいきなり子どもに当てはめてしまうと、子どもにとっては単なる押し付けと感じてしまうことになりかねません。
そもそも、私たち大人が子どもの頃、目的や目標を持って勉強していたのか、将来の夢があり、それに向かって邁進していたのか疑問です。それでも今、自分のやりたいことを仕事にして活躍している人はたくさんいます。
子どもには大人のような時間軸がありません。過去、現在、未来という時間軸の中で、子どもが持っている時間は「現在」です。多少、「過去」の認識はありますが、「未来」についてはほとんどと言っていいほど認識がありません。もし未来の認識があれば、不安を感じ、準備するようになります。準備をしないということは、まだ、そこまでの未来を認識できていないことになります。
そのような状況の子どもたちに、勉強の目標や将来の夢という未来について話をしたところで、現実味はなく、心にも響きません。ここが大人と異なる点です。
大人は今の自分から昔の子ども時代を顧みて、懐古的に「子どもの頃に勉強の目標や将来の夢があったらなぁ」という気持ちから、目の前の子どもにその理想をただ投影させているだけかもしれません。
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