「発達障害の子ども」に自信をつけさせるために…【小さな成功体験】を積み重ねるための"ちょっとした工夫"

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子どもが「チャレンジする気持ち」を持つことが成長だという(写真:Komaer/PIXTA)
発達障害を抱える子どもの親にとって、日々の教育をどうしていけばいいのかは、悩みの種になりがちですが、まず大切なのは「どうしてもできないことがある」ということを受け入れること――。そう語るのは、自身も発達障害の子どもを持ち、発達障害に関する情報発信をしている桃川あいこさん。
本稿では、そんな桃川さんが提唱する、発達障害の子どもの「できる」を広げるためのちょっとした工夫を、桃川さんの著書『我が子が発達障害だとわかったら絶対に知っておきたいこと 発達障害児を持つ母親が、発達障害の名著100冊の重要ポイントを1冊にまとめました。』から、一部を抜粋・編集してお届けします。

「できないことがある」を受け入れる

これまでの教育課程は「同世代の子どもたちと一緒に、同じことができるようになっていく」を目指すのが基本であり、ほとんどの人がそのことを疑わずに子どもを教育施設に任せてきました。

ですが同じ教室にいても、子どもたちそれぞれの理解度、頭に入りやすい方法、勉強の定着度やスピードなどには個人差があります。さまざまな特性を持つ子どもがいるとわかってきており、教育方針は子どもに応じて調整が必要であることが明らかになりつつあります。

勉強のこと以外についても個人差があります。例えば聴覚の過敏さが強い子どもは、人がたくさんいて喋っている騒がしい状況に耐えられないことがあります。このような子どもに、常に「クラスの子全員と仲よく遊びましょう!」を強いるのはストレスになるのです。

もちろん、集団活動だからこそ経験できることがあります。できなかったことができたという経験を得られたなら、また子どもがそれによって達成感や喜びを感じてくれたらという願いを込めて、私たち保護者は、つい子どもに学校での活動は「全部頑張れ!」と励ますことが多くなりがちです。

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