だからこそ、好きな色は、自分で決めるべき。
その判断基準は、小さな頃から着ている、落ち着く、気持ちが上がる、好きなブランドがよく使っている、意外とシンプルです。
あとは、〇〇色が好き、というのは、何も染料の成分の計算式ではなく、その色がもたらす印象だったりするので、「なりたい女性像」で選ぶのも手。
冒頭のグレーでいえば、杢グレーならカジュアルでリラクシーな印象、アイシーグレーはクールで華やか、コンクリートグレーは強さとモード感を備えたキャラクターというように。
色幅がないように思える黒も同じ。喪服の黒は、漆黒といわれる、黒の中でも闇のように深い黒で、静かな悲しみを表します。ミステリアスで艶っぽい黒=シルク、カジュアルで格好良い黒=ヘビーリネン。のせる素材によって、大きくイメージも変わります。
好きな色の判断基準は、「なりたい自分」とイコールなのがわかります。
ちなみに、私が好きなグレーは、冬の砂浜のようなトープカラーと、表情がぐっと締まる(感じがする)コンクリートグレー。そして、カシミヤ、リネン、レースの黒が好きです。
ベーシックカラー=使いやすい色ではない
何にでも合う色は、実は何にも合わない色。
黒はオールマイティーというのは、危険な考え方だなと思います。なぜなら、黒は個性と存在感があるため、ときに、着る人の前に立ちはだかってしまうから。通常よくいうベーシックカラー=使いやすい色、ではないのです。
好きな色を突き詰める、と前述しましたが、ベースとなる色を決めると、気分は安定し、クローゼットは整理され、手持ちのワードローブは円滑にまわり始めます。
その数、3色。スタイリングの土台を盤石にしておくと、待っているのは「自由」です。「気分のままに色を楽しむ自由」。「難しいと思われるアイテムに挑戦する自由」。そして、「忙しい朝、スタイリングが決まらずイライラするストレスからの自由」。
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