まずは桜。
色辞典で見る桜色ははかなく、透明感の高いピンク。そして、淡くて薄い。花弁が集まるからこそ、あの迫力が出ますが、1つひとつはそんな感じ。
例えば、この繊細なピンクのカシミヤのニット。合わせるボトムスは、何を選ぶ? 黒だと桜色が完全に負けます、飲み込まれてしまう。グレーだと、もしかしたらぼんやりした印象に?
答えは、桜の幹の色。グレーをたっぷり含んだブラウン。赤み、というよりグレーが強く出ている色味です。パンツに採用するのは、このグレーブラウンのウールのパンツ、が答えです。
雄大で繊細なカラリングは自然界に
夏の海岸はわかりやすい。
スキっと爽快な海の色、ターコイズブルーのワンピースに合わせるのは、海辺の砂のような、乾いたベージュ。ベージュの色味は広いので、わかりやすく言うと、パスタの乾麺の色。ラフィアのハットや、かごバッグなんかと合わせると、両方の色が引き立て合ってきれい。
秋の山を、ドローンで眺めてみると?
深い赤に始まり、黒に近いグリーン、飴色のようなブラウン、柿を思わせるオレンジ。まさに、ミッソーニのニットには、このシーンがドラマティックに表現されています。
もし、あなたが柿色のウールのスカートを持っているなら、タイツは、飴色ブラウンを合わせましょう。こうイメージしてみると、紅葉の景色には多くのヒントがあることがわかります。
そして冬の雪山。
多くの白、グレーをレイヤードすると、記憶に残る着こなしに。卵の殻の色が黄みを含む温かな白だとすると、雪山の白やグレーは、「水色」を共通項にした、温度の低いカラリング。グラデーションにすると、クールでデリケートなおしゃれになります。
こんなふうに、もし色合わせに迷ったら、自然に広がる雄大で繊細なカラリングを参考にしてみてください。
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