服の色合わせの悩みを即解決、あると便利な「3色」 ファッションエディター大草直子氏の着回し術

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まずは桜。

色辞典で見る桜色ははかなく、透明感の高いピンク。そして、淡くて薄い。花弁が集まるからこそ、あの迫力が出ますが、1つひとつはそんな感じ。

例えば、この繊細なピンクのカシミヤのニット。合わせるボトムスは、何を選ぶ? 黒だと桜色が完全に負けます、飲み込まれてしまう。グレーだと、もしかしたらぼんやりした印象に?

答えは、桜の幹の色。グレーをたっぷり含んだブラウン。赤み、というよりグレーが強く出ている色味です。パンツに採用するのは、このグレーブラウンのウールのパンツ、が答えです。

雄大で繊細なカラリングは自然界に

夏の海岸はわかりやすい。

スキっと爽快な海の色、ターコイズブルーのワンピースに合わせるのは、海辺の砂のような、乾いたベージュ。ベージュの色味は広いので、わかりやすく言うと、パスタの乾麺の色。ラフィアのハットや、かごバッグなんかと合わせると、両方の色が引き立て合ってきれい。

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秋の山を、ドローンで眺めてみると? 

深い赤に始まり、黒に近いグリーン、飴色のようなブラウン、柿を思わせるオレンジ。まさに、ミッソーニのニットには、このシーンがドラマティックに表現されています。

もし、あなたが柿色のウールのスカートを持っているなら、タイツは、飴色ブラウンを合わせましょう。こうイメージしてみると、紅葉の景色には多くのヒントがあることがわかります。

そして冬の雪山。

多くの白、グレーをレイヤードすると、記憶に残る着こなしに。卵の殻の色が黄みを含む温かな白だとすると、雪山の白やグレーは、「水色」を共通項にした、温度の低いカラリング。グラデーションにすると、クールでデリケートなおしゃれになります。

こんなふうに、もし色合わせに迷ったら、自然に広がる雄大で繊細なカラリングを参考にしてみてください。

大草 直子 ファッションエディター・スタイリスト

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おおくさ なおこ / Naoko Okusa

ファッションエディター・スタイリスト。1972 年生まれ、東京都出身。大学卒業後、婦人画報社(現・ハースト婦人画報社)に入社。雑誌『ヴァンテーヌ』の編集に携わった後、独立。2019年にはメディア『AMARC(アマーク)』を立ち上げ、「私らしい」をもっと楽しく、もっと楽にするために、ファッション、ビューティ、生き方のレシピを毎日発信している。2021年には、「AMARC magazine」を発刊。ファッション誌、新聞、カタログを中心に活躍するかたわら、トークイベントの出演や執筆業にも精力的に取り組む。

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