日本への再出店から10年を迎える世界最大級のホームファニシングストアのIKEA(イケア)。スウェーデンを発祥として世界27カ国で300店以上、日本国内では千葉・船橋や横浜、神戸、大阪など8店を展開し、この10月には世界初となる小型店を熊本でオープンする計画を打ち出しており、新たな動きを見せています。
イケアといえば、手頃な値段ながら北欧らしい洗練されたデザインとリーズナブルな価格の家具や生活雑貨の品揃えが中心ですが、もうひとつ特徴的なのが、北欧の食シーンを想起させる「IKEA FOOD」です。
「IKEA FOOD」のカテゴリには、レジを越えた先にある軽食中心の「ビストロ」、出入口付近の食品コーナー「スウェーデンフードマーケット」、本格的なメニューも楽しめる「レストラン」の3つがあります。
今回は、業態が違うものの、イケアと並んで日本人に受け入れられている海外発の大型店舗、コストコ・ホールセールのフードコートと比較してみましょう。イケアについては「ビストロ」と、オリジナル食品が並ぶ「スウェーデンフードマーケット」を中心に見ていきます。
買い物疲れの体を癒すフードコートの魅力
イケアやコストコへ行ったことのある方ならおわかりだと思いますが、大きな荷物を抱える買い物になることを見据えて、大半の人は車で向かいます。どちらも人気店のため休日はひどい渋滞に巻き込まれて、お店に着いた頃にはすでにクタクタという場合も少なくありません。しかも広い店内を歩き疲れて、会計後、ちょっと休憩したいと思う方も少なくないのではないでしょうか。
通常、ショッピングセンターのフードコートの場合、レストラン同様、あくまでも「食事場所」という立ち位置のため、食べるためにその場所へ行く感覚です。メニューもハンバーガーからラーメン、そば・うどん、カレー、ご当地ものなどさまざまで、お皿とトレーでセルフサービス形式で提供されることから、席取りしてから注文しに行くケースがほとんどです。メインの食料品売場とは階層や場所が離れているため、わざわざ重たい荷物を持ってフードコートに行くのは骨が折れますし、買い物後に立ち寄るというよりは、子ども連れでも入りやすい安価な簡易版レストランとして利用されることが多いです。
しかしイケアやコストコのフードコートの立ち位置は買い物後、ちょっと一息つく場所。片手で食べられるフィンガーフードが中心で、大きなカートを置いて立って食べる、または車に持ち帰り車内でつまむこともしやすいメニューとなっています。
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