ユニクロができていない「基本中の基本」

セミオーダーシャツに大問題が隠れていた

業績にも少し変調が見られるユニクロ。事業領域を広げる前に見つめ直すべきことがある(撮影:尾形 文繁)

カジュアル衣料品店「ユニクロ」を展開するファーストリテイリングが、10月から正社員の一部を対象に「週休3日制」を導入します。国内の約840店に転勤なしで働く「地域正社員」の約1万人が対象となり、そのうちの約2割が利用を希望しているそうです。

ユニクロの国内店舗数はここ数年大きく増えていませんが、スクラップ&ビルドで大型化が進み、人手不足になっている店もあるようです。また、ユニクロは以前から高い離職率が指摘されており、人事制度の変更などによる改善はあるものの、2012年入社の場合でもすでに約3割が退職しています。週休3日制の導入によって働く側の利便性や魅力を高め、人材獲得の強化と流出防止の両面を狙っているとみられます。

一方、週休3日といっても、店が混む土日や祝日は原則休みに充てられず、平日のうち3日を休日にするという仕組み。労働時間を1日単位ではなく、週や月単位でとらえる変形労働時間制がベースになっています。

柳井会長兼社長が問題視していたこと

ファーストリテイリングの柳井正会長兼社長の主眼は、店舗内の勤務シフト改善にあるようです。ここ数年来、柳井氏は常日頃の店舗巡回で、「1日のいちばん忙しい時間帯、あるいは1週間でもっとも忙しい曜日に限って店長やそれに準じる社員の姿が見えない」と感じ、それを社内会議で幾度となく指摘していました。週休3日制をはじめ、すでに実施している地域正社員など多様な働き方を用意して、この課題に対処していくのでしょう。

一方、社員へのケアという意味で、ユニクロ本部が見落としていることがあります。それは「基本中の基本」といってもいい重要事項です。

8月17日からオンラインストア限定で販売を始めた男性向けの「きれいめシャツ」。お客の体型に合わせてサイズや色柄、シルエットなどをセミオーダー感覚で選べるワイシャツなのですが、この販売の裏側を探ると、大きな問題に突き当たりました。順を追って説明していきましょう。

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