1億2500万人のアメリカ人が視聴
アメリカ最大のスポーツイベントとは何か。MLBワールドシリーズやNBAファイナルを挙げる人もいるかもしれないが、正解はNFLスーパーボウルだ。
2026年2月8日、約1億2500万人のアメリカ人が第60回スーパーボウルをテレビで視聴した。シリコンバレーの中心地サンタクララで開催されたシアトル・シーホークスとニューイングランド・ペイトリオッツの試合は29対13でシーホークスが勝利を収めた。
試合が開催された週には、約1000機ものプライベートジェットがシリコンバレー一帯に集結。試合終了後わずか2時間で95機が富裕層の乗客を乗せて帰路につき、その中にはキム・カーダシアンが所有する6500万ドルのガルフストリームG650や、ビヨンセの8000万ドルのボンバルディア・グローバル7500も含まれていた。
15歳から80歳の全米人口の47%が視聴したこの数字が示すのは、スーパーボウルの圧倒的な国民的影響力である。
比較対象として、他競技の主要大会を見てみよう。25年のMLBワールドシリーズ最終戦(ドジャース対ブルージェイズ)の視聴者数は2730万人だ。NBAファイナル(サンダー対ペイサーズ)はさらに少なく、1640万人にとどまった。すなわちスーパーボウルの視聴者数は、野球やバスケットボールの頂点を決める試合の約5倍から8倍にのぼり、スポーツイベントとしての次元の違いを示している。
また、スーパーボウルの広告費は桁違いである。今年の広告料は30秒枠で約800万ドル(約12億円)に達し、広告単価としてはアカデミー賞授賞式を4倍も大幅に上回った。歴史的に見ると、スーパーボウルCMは時代を象徴するだけでなく、実は市場のバブルを予兆する役割も担ってきた。
スーパーボウルを理解せずしてアメリカを知ることは不可能である。なぜなら、このイベントこそがアメリカの文化的、政治的、経済的な断層線を映し出す「巨大な鏡」だからだ。そのため、スポーツに関心のないビジネスパーソンも、その概要を知っておいたほうがいい。





















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