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年間株価上昇わずか0.68%!アマゾンは大規模人員削減と組織改革によって何を目指すのか? 渾身のAIエージェント「Buy for Me」とは?

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象印マホービンの調理器具を運ぶAmazonの配達員
オンラインリテールで圧倒的な力を持つアマゾンにも陰りが見え始めている(写真:ブルームバーグ)
本連載では、アメリカにおける政治・経済の深層と、ビジネスの未来を方向づける最新トレンドを、日本のリーダー層に向けて発信していく。今回取り上げるのは、米シアトルに本社を構えるオンラインリテールの覇者アマゾン。同社が取り組む大改革を分析する。

株価が伸び悩み

日本においてアマゾンは無敵の巨人だ。日常生活に深く浸透し、人々はプライムで瞬時に商品を注文し、フレッシュで食卓を満たし、プライムビデオで映画を楽しむ。この圧倒的な存在感は日本に限らず、世界の小売市場をも支配しているように映る。

本連載では、アメリカにおける政治・経済の深層と、ビジネスの未来を方向づける最新トレンドを、日本のリーダー層に向けて発信していきます

しかし、その盤石に見えるアマゾンにも陰りが見え始めている。投資家の間で深刻な懸念が広がっているのだ。

この1年間、アマゾンの株価はほぼ横ばい状態が続いており、市場は明確な警告を発している。それは「アマゾンが今後もAI分野における覇権争いを勝ち抜くには、迅速で戦略的なビジョンの再構築が不可欠」というものだ。

とくに、独自の大規模言語モデル(LLM)技術を持たない現状に対し、競合に後れを取るリスクを指摘する声が高まっている。

こうした状況を受け、アマゾンは本部組織の改革に乗り出した。求められるのは、売り上げ成長の加速、利益率の改善、理想的にはその両方を実現する野心的で明確なAI戦略だ。

アンディ・ジャシーCEOも状況の深刻さを認識している。昨年末、ジャシーCEOは市場の信認を回復すべく経営戦略を抜本的に再定義し、大胆な転換に踏み出した。企業の効率化とイノベーションには根底からの組織変革が不可欠だと確信している彼が目指すのは、「世界最大のスタートアップ」としてのアマゾンだ。

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