ユニクロ、悲願の再参入で「らしくない」失態 4年ぶりのシューズ販売に勝算はあるか
天候に恵まれた今年のゴールデンウイーク(GW)。カジュアル衣料品店「ユニクロ」を運営するファーストリテイリングにとっては、4年ぶりの再挑戦を始めた大事な時期でした。それはシューズ(靴)の販売です。
ファーストリテイリングは、2005年に靴の小売業であるワンゾーン(旧・靴のマルトミ)を買収。2008年には婦人靴のビューカンパニーを子会社化してシューズ事業へ参入し、2009年にはユニクロブランドシューズの販売にも乗り出しましたが、残念ながら業績不振から2011年8月には撤退を余儀なくされます。
そんなユニクロが4月27日からシューズの販売を再開したのです。今回投入したのは、とてもシンプルなデザインのスニーカー。カラーはホワイト、ブラック、ネイビー、グレー、レッドの5色、それぞれシューレースタイプとスリッポンタイプの2パターンがあります。
「社員は買うな」発売初日に異例の通達
ところが、せっかく“悲願”の再参入を果たしたにもかかわらず、ユニクロは思わぬ失態に遭遇してしまいました。
「本日投入シューズの社販禁止について」
4月27日朝、ユニクロの店長やスタッフなどに上記件名で社内通達が出されました。この日、発売となったスニーカーについて、「在庫過少の懸念があるために社員販売とマネキンによるディスプレイ使用をいったん禁じる」という内容です。
ユニクロがシューズ販売の再参入を発表したのが4月22日。これを新聞、テレビ、ネットなどの各メディアがこぞって報じ、大きな話題となったことでかえって、お客が欲しいと思って店頭に来ても十分に行き渡らない懸念が出てしまいました。そこで発売初日に社員の購入やディスプレイの使用などをできるだけ控えることをアナウンスして、少しでも在庫を確保しようとしたのです。
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