しまむらは、世界の先例に何も学ばなかった

「鉤十字」マーク品はなぜ販売中止になったか

「ファッションセンターしまむら」は低価格衣料が得意なチェーンだ(撮影:梅谷 秀司)

「ファッションセンターしまむら」を軸に低価格の実用・ファッション衣料、寝具などの専門店を展開する「しまむら」。グループ全体で1900店弱のネットワークを有する、国内有数のアパレル企業が、国際的な批判を浴びかねない騒動を起こした。

キーワードはナチスドイツのシンボルだったハーケンクロイツ(鉤十字)。このマークの入ったペンダントとタンクトップのセット商品だ。しまむらはこれを一部店舗で販売していたようだが、消費者からの指摘を受けた8月19日に販売を中止した。

ハーケンクロイツは、東西を問わず幸福のシンボルとして用いられる『卍(まんじ)』マークと類似するため、「問題ないのではないか」とする意見もある。ただ、世界にはハーケンクロイツの使用を法律で禁じている国もある。

ちょっとした認識の違いが大きな問題に発展する可能性

日本人は、この種のデザインについての認識が甘いと指摘しておきたい。というのも、日本人の価値観は画一的だといわれる一方、諸外国は宗教や文化が非常に多様だ。ちょっとした認識の違いが大きな問題に発展するケースがある。同種の問題が世界の小売業では、すでに大々的な社会問題になっているからだ。

たとえば、日本ではほとんど報じられていないが、子ども服の世界的なブランド「ZARA」は、子ども服のデザインが旧ドイツ軍ナチス強制収容所の服と似ていると批判され、回収を迫られたことがある。筆者の初見ではわからなかったが、いくつかナチス強制収容所の画像を見ると、確かに類似しているように感じた。この事件は「Zara」「Nazi」とネットで検索すれば出てくる。

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