ゲーム業界で存在感を増す"懐かしさ"という価値 リメイク旋風とゲーミング環境の進化が示すこと
そして、コナミのブースで目立っていたのは、『METAL GEAR SOLID Δ: SNAKE EATER』と『SILENT HILL 2』であり、これらもリメイクである。つまり、東京ゲームショウの目玉タイトルがノスタルジーに訴えるものになっているのだ。
リメイク作品が目玉になった理由はいくつか考えられる。映画でもしばしばリメイクが行われるように、ゲームも文化が成熟した結果として再び過去の作品にスポットライトが当てられているのだろう。
日本の人口は50代あたりが最も多いわけで、そのあたりのボリュームゾーンを狙うとなるとリメイクは最適だ。実際、「新しいゲームにはついていけないが、古いゲームを再び遊びたい」という意見はよく聞く。
リメイク作品は完全新作を出すよりもリスクが少ないと考えられるし、多言語対応により新たな地域での販売も見込める。リメイクがヒットしたら新たなシリーズ展開につながる可能性もあり、さまざまな面でメリットがあるといえよう。
単なるゲーム好きとしても、「あの名作がリメイク!」と言われたらとりあえず遊ばないわけにはいかない。常に最新技術で新しいものが生まれるゲーム業界においてノスタルジーは後ろ向きな印象を拭えないが、東京ゲームショウ全体では新作タイトルも多数展示されていたことを考えれば、むしろゲームの遊び方の選択肢が増えたといえよう。
「ゲームを遊ぶ環境」にお金をかけるケースも増加
ゲームの遊び方の選択肢といえば、ゲーミングライフスタイルコーナーが特に印象的だった。
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