「共感できるストーリー」がない会社は滅びる

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リーダー論などで有名なイギリス人のコンサルタント、サイモン・シネックは、「企業が作るモノ(What)ではなく、その理念やビジョン、つまりなぜ(Why)、その事業を行うのか、どういう思いがあるのか、といったことに、人は動かされる」という考え方をTEDで披露して、大反響を呼んだ。まさにストーリーは企業のミッション、つまりWhyをわかりやすく伝える最高のツールといえる。ビジョンやミッションはたいていが抽象的な言葉の組み合わせであり、誰も共感などできない。誰かのアドベンチャーストーリーとして語られることで、生き生きとビジュアル化され、人々の腑に落ちる。

日本の場合はどうなのか

翻って、日本企業を見た時、そのストーリーが浮かんでくる企業はあまり多くはない。ソニーやパナソニックなど、圧倒的なカリスマを持った昔の創業者のストーリーはあるけれど、そのストーリーだけが独り歩きして、現在のその会社のビジョンやイメージに結びついていないケースもあるような気がする。そもそもストーリーの持つ意味、教訓が忘れ去れているという会社も多いかもしれない。

ストーリーは、強烈な個性を持った創業者からしか生まれないわけでもない。ビジョンやミッションを体現するエピソードやストーリーは従業員や顧客からも生まれる。また、モノづくり大国、日本の作り出す匠の技、こだわりの逸品とて、ストーリーの主役になるはずだ。要するに、ピノキオを単なる人形として放っておくのか、「ストーリー」という命を吹き込み、ヒーローとして冒険をさせるのかの違いだ。きっと、日本の企業にはまだまだ日の目を浴びていないヒーローやヒロイン、ストーリーが埋もれている。

それでは最後に、企業がストーリーを語るための3原則を。

◆ストーリーを語るための3原則◆
① まずは、あなたの会社のWhy?(何のため?)、ビジョンやミッションを見つめなおそう。時代からずれていないか、社会の要請に合っているか、ステークホルダーの関心と合致しているか、人々の共感を呼べるかを検証してみよう。
② ①を体現する、象徴するような出来事、トップのエピソード、従業員やカスタマーの経験談、象徴的な商品、サービスを見つけ出そう。
③ ②の人やモノを主人公にして、ストーリーを語ろう。悪役の登場、挫折、失敗、危機的状況を乗り越えて、再生・飛躍していくストーリーアーチを活用してみよう。

 

さあ、あなたの会社はストーリーを語りますか? それとも? ストーリーテリングはこれからの日本企業の存亡を左右する最も強力な武器になるはずだ。

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