"時代遅れ"の「ファミレス」とくに厳しい店の正体 ガスト等の安い店より、中価格帯のほうがキツい?
筆者としては、特に「ディストピア化」を批判するつもりはなく、その工夫を面白く感じていた。
実際、すき家ぐらいの低価格帯の店であれば、こうした業務の機械化による「ディストピア化」も許容されるだろう。なぜなら、顧客の期待は「価格」にあり、満足なサービス等を求めて来ているわけではないからだ。
大事なのは、DX化が戦略や客層にマッチしているか
つまり、重要なのはその店のターゲットと、その戦略がどれぐらい一致しているかである。ガストも、誕生した当初から「激安」路線を貫いており、その点ではDX化や効率化と相性がいい。
その点で、やはり中価格帯の店は、身の振り方が難しい。顧客からすれば、「せっかく、ちょっと高めのファミレスに来てるんだから……」となるし、そこでのサービスが安価なファミレスと同じであれば「じゃあ、そっちに行こう」となる。消費者からすると、なんとも中途半端に感じられてしまうのだ。実際、ジョナサンに訪れてそのように感じたことがある人も多いのではないか。
「ファミレス業界に、以前ほどの勢いがない」と一口に言っても、さまざまなファミレスがある。しかし、真っ先に苦境に立たされるのは、低価格帯のファミレスではなく、ジョナサンのような中価格帯のファミレスかもしれない。
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