70歳でトライアスロンデビューをしたときに、周囲の人たちに栄養効果がある食べ方や体にいい食材を教えてもらったり、トップアスリートの食生活を指導する管理栄養士に相談したりしながら、いろいろと研究して自分なりの献立を確立した。
以来、現在まで20年以上、ほぼ同じものを毎日食べている。基本は抗酸化作用のある緑黄色野菜をたくさん摂ること。
朝は鍋を2つ使って、2種類のスープを作る。1つは栄養価が高い旬のものを中心に11種類以上の野菜だけを使ったもの。もう1つは野菜の種類を半分にして、豚肉や鶏肉、にんにく、貝類、山芋やジャガイモなどのイモ類にエリンギやしいたけなどを入れたもの。
それぞれ鶏ガラスープやチキンコンソメなどで味付けを変えて、黒酢やトマトジュース、代謝アップや血行促進などの効用や効果があるというスパイスを加える。さらに食べるときに“味変”ですりごまをふりかけることも。
最近凝っているのは、医師に勧められた鯖缶だという。缶汁ごと鍋に入れて出汁がわりに使っている。
「無理はしていない」
朝食は、この“食べる”スープに加えて、蜂蜜とブルーベリージャムをたっぷり塗ったライ麦パン、豆乳も並ぶ。アイアンマンレースに出場したツール・ド・フランスのサイクリストがレース前に大量に蜂蜜を摂取すると知り、バターをやめて蜂蜜にした。
この朝食を作って食べるだけで2時間かかる。
「これがいいよ、あれもいいよと聞くたびに具材が増えていくので、ものすごい量になるんです。自分で作っておきながら、見ただけでうんざりする。しかも僕は昔から朝が弱くてなかなか起きられない。だからとにかく朝は恐怖なんです(笑)」
昼食は外でトレーニングする合間にコンビニなどで食べるが、疲労回復に効くビタミンB1が豊富な豚肉の弁当を選ぶなど気を使っている。これもクラブ仲間の女性が豚肉たっぷりの弁当を作ってくるので、「それなら僕も」と、取り入れた。
そして、夕食。玄米ご飯を茶碗2杯にキムチ納豆、生卵、DHAが豊富なめざしなどの青魚。味噌汁も具材たっぷり。豆腐、麩、エビ、貝類、ワカメ、そして旬の野菜に山芋をすりおろして加える。
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