感情的になったり、パニック状態になったりしてしまうと、メンタルがひどく乱されます。
メンタルが乱された状態は、「思考が停滞」しているのと同じことです。
そんなとき、ある先輩から「最高時速300キロ超えのスポーツカーだって、信号待ちや渋滞にはまれば、電車や自転車のほうが早く目的地に着けることもあるだろう。とにかく立ち止まるな。悩んでいないで考え続けろ」と励まされました。
持って生まれた資質や学歴に自信がなくても、立ち止まらなければ逆転できる。だから、「思考の停滞」を避けろというアドバイスでした。
本稿では、この「思考が停滞している時間」=「ムダに悩む時間」を減らすためのさまざまな方法や工夫を説明します。見方を変えれば、多少の困難には動じず、メンタルを維持したままで「思考のスピードをアップする」工夫です。
ミスや失敗を引きずらない「問いの力」
例えば仕事でミスをするたびに、日々、報告書という名の「反省文」を書かされているが、いっこうにミスが減らない、反省文を書くムダな時間が業務効率化の妨げになっている、そんなことをうすうす感じている人は多いのではないでしょうか。
反省の繰り返しは、失敗した業務に対する苦手意識を増幅させ、「次こそは何がなんでも失敗しないぞ」という気合の空回りにつながり、逆にミスが増えてしまうことも多いものです。
こうなってしまうと、これもダメあれもダメ、どうせ今度もダメだろうと思考がネガティブループに陥り、悩み続けるだけで時間がどんどんムダになります。
このネガティブループを抜け出すには、「思考の向き」を変えて、「明日を変える問いを立てる」の2ステップが有効です。
例えば、「売上20%アップ」を目標にさまざまな施策に取り組んでいるなかで、お客様への対応でミスや失敗が続き、このままでは目標達成がおぼつかない事態となっていると想定します。
ここで反省文を何十枚書いたとしても、現状打破につながらないことは誰もが感じることだと思います。反省文をいくら書いても、過去の出来事に執着し、自分の非(原因)と責任追及を繰り返して落ち込むだけです。
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