損保大手4社が競合他社の「機密情報」も取得か 大規模な契約者情報の漏洩だけではなかった
ある損保関係者は、内部情報に基づいて他社と足並みをそろえるような行為が、業界の悪しき慣習として長い間にわたって横行しており、「カルテルを助長する行為だとして、公正取引委員会からも指摘されている」と話す。
金融庁は追加の報告徴求命令を出すか
情報漏洩問題をめぐっては、金融庁が7月に、大手4社に対して保険業法と個人情報保護法に基づく報告徴求命令を出し、8月末までに調査結果を報告させた。
しかし、契約者情報の漏洩を主眼とする報告徴求だったため、引き受け基準の規定集といった他社の内部情報の取得行為については、各社とも報告書で明確には触れていなかった。組織性や悪質性の度合いが大きい行為のため、金融庁が今後、追加の報告徴求命令を大手4社に出す可能性がある。
さらに足元では生命保険業界でも出向者などを通じた情報漏洩が発覚している。金融庁は生命保険協会を通じて、9月6日までに生保各社による初期調査の結果を報告させる方針だ。その調査結果によっては、生保各社にも保険業法などに基づく報告徴求命令を出す可能性がある。
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