効果的な腸活には「野菜よりお米」が欠かせない 日本人の遺伝子はご飯を食べるのに適している
そのためにできることは次の2つと覚えておいてください。
1.納豆やキムチなどの発酵食品に含まれる善玉菌そのものを、腸に送り届けることです。
これをプロバイオティクスといいます。「共生」を意味する「プロバイオシス」が語源の言葉です。善玉菌と一緒に生きようというわけです。
2.善玉菌のエサとなる食物繊維を送り届けることです。
これはプレバイオティクスと呼ばれています。「プレ」というのは「先立って」という意味です。食物繊維が善玉菌のエサになり、善玉菌を増やすことに貢献します。
プロバイオティクスもプレバイオティクスも、「腸活」には欠かせないものです。本稿で詳しく触れるのは、2つめのプレバイオティクスについて、つまり「食物繊維」の重要性についてです。
突然ですが、ここでクイズです。食物繊維をたくさん摂取しようと思った場合、どちらの食事法がよいでしょうか?
・1日3食、ご飯を食べる
答えは、「1日3食、ご飯を食べる」です。
「ええ! 食物繊維の量でいえば、野菜のほうが多いんだから、サラダで食物繊維を摂ったほうがいいのでは?」と思う方がいらっしゃるかもしれませんね。
レタスやキャベツ、ホウレンソウといったグリーンサラダの主役たちはどれも食物繊維たっぷりに思われますが、こうした葉物野菜の90%は水分です。ミネラルなどの栄養成分や食物繊維が含まれているのは、残りの10%程度でしかないのです。しかも、水分でお腹が膨れてしまい、それほど多くは食べられません。量を食べられなければ、食物繊維の摂取量は自ずと限られてしまうのです。
また、「ベジ・ファースト」という、ご飯やおかずよりも野菜を先に食べる考え方がありますが、特に年齢が高くなってきている方には注意していただきたいのです。というのは、野菜でお腹が膨れてしまって、ご飯やほかのおかずが入らなくなってしまうと、食物繊維はもちろん、ほかの重要な栄養まで摂取量が減ってしまいかねないのです。
炭水化物は日本人の重要な「食物繊維供給源」
伝統的に日本人は食物繊維をお米から一番多く摂ってきました。日本人が摂取している食物繊維量のうち10%以上がお米由来で、これは全品目の中で1位です。主食として毎日のように食べるため、結果としてお米から食物繊維をもっとも摂取していることになるのです。
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