「太ると病気になる」という不安が招く深刻な弊害 幸福感を犠牲にした食生活では健康になれない
昨今、「肥満」による生活習慣病のリスクがしきりに強調されていますが、そうした恐怖感から日本人が陥っている、「太ったら病気になる、長生きできないぞ」という固定観念こそが、むしろ健康を損なう結果につながっていると、文教大学健康栄養学部教授の笠岡誠一氏は指摘します。
糖質制限などの過度なダイエットがからだにもたらす、深刻な悪影響とはいったいどんなものなのでしょうか。
※本稿は、笠岡氏の著書『9割の人が間違っている炭水化物の摂り方』から、一部を抜粋・編集してお届けします。
炭水化物を食べないと「エネルギー不足」に陥る
炭水化物が太る、あるいは、健康に悪いというイメージが広がったからでしょうか? 日本人の炭水化物の摂取量は年々減少しています。
主食であるお米の消費量は、ピークの1962年から半減。当時はひとり1日約2合のお米を食べていましたが、現在はその半分です。
その結果、何が起きているかというと、日本人は、栄養素の摂取バランスが崩れると同時に、危機的なエネルギー不足にも陥っているのです。
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