急激な温度差によるストレス「夏うつ」に注意 休むだけでは「心身のリセット」はできない

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次に、自律神経を整える深呼吸です。ただでさえ、PCやスマホを使う際、猫背になりがちで、肺を圧迫している姿勢で生活しています。肺が圧迫されて、浅い呼吸になると不安になりやすい傾向があります。気づいたときに深呼吸するようにしましょう。まずは、肩を外側に回して胸を広げます。そして、息を吸うよりも「息を吐く」ことを意識してください。呼吸が浅くなっている方は、たくさん吸おうとしても苦しいだけで、無理にやると最悪の場合、過呼吸になることがありますので注意が必要です。思い切り大きなため息をつく感じで息を吐き、自然に吸うことを繰り返します。慣れてくれば、思い切り息を吸えるようになりますので、焦らずにやりましょう。

身体が固まると、心も固まってしまうので、適宜動かすことも必要です。

とはいえ、急激な運動は大きな変化となりますので、グーパーするだけでOKです。末梢の血の巡りが良くなります。身体の過緊張をほぐすためには、涼しい室内で、ラジオ体操など慣れた動きを無理ない範囲で行うことも効果的です。

サングラスや帽子の着用で光の調整を

最後に、光の調整です。強い陽射しもストレス要因となります。室内では、直射日光が入らないようにレースのカーテンなどでソフトな遮光を心がけましょう。陽射しの強い時間帯には、レストランなどで窓際の席を選ばないことも有効です。そして、陽射しの下では、日傘の使用、サングラスや帽子の着用をお勧めします。日本では、まだまだサングラス着用は抵抗がある方も多いようですが、白内障などの予防にもなります。最近は色の薄いものや、調光レンズもあるので、気軽に試しやすくはなっていると思います。

それでも、不調になってしまったら、一旦休みましょう。何事も一人で抱え込まないことが大切です。頼れるところは頼る、手を抜くところは思い切って手を抜くなど、リセットのための時間を確保しましょう。

ただ、お休みには、動と静の休息が必要です。体調が悪いときは別ですが、横になって休むだけでは心身のリセットはできません。好きなこと、楽しいこと、気になることをしてみるという動の休息もうまく取り入れつつ、まだまだ続く暑い時期を乗り越えていただければ幸いです。

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大野 萌子 日本メンタルアップ支援機構 代表理事

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おおの もえこ / Moeko Ohno

法政大学卒。一般社団法人日本メンタルアップ支援機構(メンタルアップマネージャ資格認定機関)代表理事、産業カウンセラー、2級キャリアコンサルティング技能士。企業内健康管理室カウンセラーとしての長年の現場経験を生かした、人間関係改善に必須のコミュニケーション、ストレスマネジメントなどの分野を得意とする。現在は防衛省、文部科学省などの官公庁をはじめ、大手企業、大学、医療機関などで年間120件以上の講演・研修を行い、机上の空論ではない「生きたメンタルヘルス対策」を提供している。著書に『よけいなひと言を好かれるセリフに変える言いかえ図鑑』(サンマーク出版)がある。

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