"タイパ時代"上司と部下が考える「ムダ」の違い ムダと勘違いされるコミュニケーションNo.1は

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私が考える最たる例はセレモニー目的のコミュニケーションだ。

わかりやすい例が「入社式」「決起集会」「方針発表会」「歓送迎会」「新しい部長からの挨拶」などだ。感染症の心配がないのなら、関係者全員がリアルで集まったほうがいい。

コストはかかるだろう。それでも「ムダ」ではない。オンラインで実施するほうが、よほどもったいない。

セレモニーや儀式といった類は、過去をリセットして未来に意識を向ける目的がある。情緒的な側面が強いため合理性、効率性を考えすぎてはいけない。

若い新入社員が「リアルの式典なんて意味がない」「オンラインで十分だ」と言っても、説得して参加してもらおう。新年度になって異動してきた社員を迎え入れるときも、組織メンバー全員で迎え入れるのだ。

そうすれば「自分はこの職場で必要とされている、頑張りたい」という気持ちになるだろう。言葉の中身よりも「期待されている空気」が心を動かす。

会議や1on1ミーティングも、情緒的な意味合いが強い場合はリアルで開催してもいい。過去と決別する目的のときは、十分に効果的だ。

「今期に入ってから、とても生産性が下がっている。一からやり直しだ。気を引き締めていこう」。このように活を入れたいときは、メールで伝えるだけではダメだ。あえて全員をリアルで集める。

空気を変えるには、時間や労力といったコストをかけてもリアルコミュニケーションにこだわるのだ。

「ムダ」の認識を揃えよう

単に時間を節約することが本質ではない。コミュニケーションそのものの質を高めることが、すなわちコミュニケーションパフォーマンス(コミュパ)を高めることにつながる。

本当の生産性アップを目指すためにも、「ムダの法則」を意識し、タイパではなく、"コミュパ"を意識していこう。

意味があるのにムダだと思われるコミュニケーション
横山 信弘 経営コラムニスト

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よこやま のぶひろ / Nobuhiro Yokoyama

企業の現場に入り、目標を「絶対達成」させるコンサルタント。最低でも目標を達成させる「予材管理」の理論を体系的に整理し、仕組みを構築した考案者として知られる。12年間で1000回以上の関連セミナーや講演、書籍やコラムを通じ「予材管理」の普及に力を注いできた。NTTドコモ、ソフトバンク、サントリーなどの大企業から中小企業にいたるまで、200社以上を支援した実績を持つ。最大のメディアは「メルマガ草創花伝」。4万人超の企業経営者、管理者が購読する。『絶対達成マインドのつくり方』『絶対達成バイブル』など「絶対達成」シリーズの著者であり、著書の多くは、中国、韓国、台湾で翻訳版が発売されている。

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