"タイパ時代"上司と部下が考える「ムダ」の違い ムダと勘違いされるコミュニケーションNo.1は
私が考える最たる例はセレモニー目的のコミュニケーションだ。
わかりやすい例が「入社式」「決起集会」「方針発表会」「歓送迎会」「新しい部長からの挨拶」などだ。感染症の心配がないのなら、関係者全員がリアルで集まったほうがいい。
コストはかかるだろう。それでも「ムダ」ではない。オンラインで実施するほうが、よほどもったいない。
セレモニーや儀式といった類は、過去をリセットして未来に意識を向ける目的がある。情緒的な側面が強いため合理性、効率性を考えすぎてはいけない。
若い新入社員が「リアルの式典なんて意味がない」「オンラインで十分だ」と言っても、説得して参加してもらおう。新年度になって異動してきた社員を迎え入れるときも、組織メンバー全員で迎え入れるのだ。
そうすれば「自分はこの職場で必要とされている、頑張りたい」という気持ちになるだろう。言葉の中身よりも「期待されている空気」が心を動かす。
会議や1on1ミーティングも、情緒的な意味合いが強い場合はリアルで開催してもいい。過去と決別する目的のときは、十分に効果的だ。
「今期に入ってから、とても生産性が下がっている。一からやり直しだ。気を引き締めていこう」。このように活を入れたいときは、メールで伝えるだけではダメだ。あえて全員をリアルで集める。
空気を変えるには、時間や労力といったコストをかけてもリアルコミュニケーションにこだわるのだ。
「ムダ」の認識を揃えよう
単に時間を節約することが本質ではない。コミュニケーションそのものの質を高めることが、すなわちコミュニケーションパフォーマンス(コミュパ)を高めることにつながる。
本当の生産性アップを目指すためにも、「ムダの法則」を意識し、タイパではなく、"コミュパ"を意識していこう。
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