「心を読む能力」が人により異なるという衝撃事実 リーダーに不可欠なメンタライジング能力とは

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女性の顔を横から見つめる男性
「他人が何を考えているか」を推測する能力をメンタライジング能力と言いますが、この能力は人によって異なります(写真:mits/PIXTA)
友だちの数、生産性の高いチームのメンバー数、縦割り化する会社の社員数……。これらの人数は、進化心理学者のロビン・ダンバーが発見した「ダンバー数」や「ダンバー・グラフ」に支配されている。古来より人類は、「家族」や「部族(トライブ)」を形作って暮らしてきたからだ。
メンバー同士が絆を深め、信頼し合い、帰属意識をもって協力し合う、創造的で生産性の高い組織を築くためには、このような人間の本能や行動様式にかんする科学的な知識が不可欠である。今回、『「組織と人数」の絶対法則』より、一部抜粋、編集のうえ、お届けする。

一度に何人の心を推測できるか

「組織と人数」の絶対法則: 人間関係を支配する「ダンバー数」のすごい力
『「組織と人数」の絶対法則: 人間関係を支配する「ダンバー数」のすごい力』(東洋経済新報社)。書影をクリックするとアマゾンのサイトにジャンプします。紙版はこちら、電子版はこちら。楽天サイトの紙版はこちら、電子版はこちら

言語を駆使する能力や人の真意を見抜く能力の根底にあるのは、メンタライジングあるいは読心術として知られる心理的な能力である。

ひとことで言えば、それは言語学において人の意図を表す用語として知られる動詞群を使いこなし、理解する能力だ。

たとえば、「like(好む)」「intend(意図する)」「believe(信じる)」「suppose(推測する)」「imagine(想像する)」「wonder(疑問に思う)」「think(考える)」「want(望む)」「expect(期待する)」など。

これらの動詞はいずれも、自分の内的思考あるいは心的状態について内省する能力を示す。

他人についてこれらの動詞を使うとき、たとえば、「あなたが……と信じているだろうかと私は思う」と言うとき、その人は「心の理論」という用語で知られる能力を持つと考えられている。

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