「小学6年生の2人に1人が近視」の時代
窪田:高濱先生は普段から「外遊び」を推奨されているそうですが、私たち眼科医から見ても、本当に素晴らしい教育方針だと感じています。
これは私が最近いろんなところでお話しさせていただいていることなのですが、ちょっと衝撃的なデータがありまして……。
高濱:それは気になりますね。
窪田:2023年11月に文部科学省が発表した「学校保健統計調査」です。それによると、視力が1.0未満の子どもの割合が過去最多となったことが判明したのです。これはかなりショッキングな内容でした。
さらについ先日も、やはり文科省が「2年間で約1割の子どもが新たに近視になった」といったデータを発表しています。
高濱:知らなかったですね……。
窪田:データを詳しく見ていくと、裸眼で視力が1.0に満たない小学生は37.8%、中学生は61.2%、高校生になるとさらに増えて71.6%もいました。学年別ですと、小学1年生で約4人に1人が近視。そして小学6年生以上になると2人に1人以上が近視です。成人の近視割合はおよそ5割といわれていますから、小6時点で大人を上回ってしまっているのです。