私立大学635法人財務ランキング【本当に強い大学2011年版】--減益が半数、赤字法人4割に、運用難の苦しみさらに深まる

少子化に、大学間の過当競争、悪化する一方の国家財政。そして、長引くデフレ経済──。私立大学の経営を取り巻く環境は厳しさを増すばかりだ。各学校法人の2010年度決算を振り返っても、大学経営に明るい兆しは見られない。

象徴的なのが、企業でいう利益に相当する「帰属収支差額」が軒並み悪化している点だ。これは、学費や寄付金、補助金などの収入(帰属収入)から、人件費や教育研究費、管理費などの費用(消費支出)を差し引いたもの。プラスが多いほど経営に余裕があることを示す。

東洋経済が入手した、私立大学を経営する全国635法人の10年度決算データによると、49・6%に当たる315法人の帰属収支差額が09年度比で減少。全体の40・2%に当たる255法人が赤字となっている。

学校法人は利益を上げることを第一義にしていないため、帰属収支差額の赤字イコール悪、とはいいにくい。ただ、公益目的の存在とはいえ、私立大学も民間の経営体である以上、赤字を垂れ流し続ければ、法人自体の存続にかかわる。このため、安定的に黒字(帰属収支差額がプラス)を計上し、将来の教育研究投資に充てる資金を稼げるようになっていることが望ましい。


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