相対性理論なら「人が100倍長生きできる」しくみ 電車の実験で検証、車内と外で時が変わるワケ

✎ 1 ✎ 2
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小
なぜ重力は存在するのか
時間は絶対的なものではなく、見る人の立場によって伸びたり縮んだりするものです(イラスト:freehand/PIXTA)
「重力はなぜ存在するのか?」という問いは、物理学の歴史の中で極めて重要な役割を果たしてきました。数多の物理学者がこの謎に挑み、自然界の基本的な法則や宇宙の構造を解明していったのです。
カルフォルニア大学バークレー校教授で、素粒子物理学や宇宙論を専門とする野村泰紀さんも、そうした謎に挑む1人です。本稿では、野村さんの最新刊『なぜ重力は存在するのか』からの抜粋で、「アインシュタインが導き出した相対性理論の真髄」を紹介していきます。

「時間」は見る人によって違う?

「20世紀最大の理論物理学者」と称されるアインシュタインは「時間」についてのある重要な結論を導き出しています。それは「時間の進み方は、見る人によって違う」、より正確には「時間の進み方は対象を記述するのに用いる慣性系によって異なる」というものです。

彼は、頭の中で実験を繰り返すことで理論を構築していく方法をよくとっていました。このような実験を「思考実験」といいます。特に光の速度など、実際の実験による観測が難しい場合には、思考実験が威力を発揮します。

アインシュタインにならって、次のような思考実験をしてみましょう。

関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事