BOPビジネスの正しい進め方《第3回》--現地パートナーとの協力関係が成功のカギ
このプロジェクトで、約2000人の小規模農家に長期的に同社と直接取引できる機会を提供。3年間でキャッサバの加工工程において1万人以上の雇用創出を目指している。
SABミラーは「小規模農家から直接仕入れ、コミュニティに貢献したい」。ファーム・アフリカは「アフリカの貧困を削減したい」。この両者の目的がともに達成でき、しかも両者の強みが活かせる協力関係になっている。
もう1つ、NGOとの協力で透明性の担保と説明責任を果たそうとしているユニリーバの事例もご紹介しよう。インドネシアでの同社の事業が、どれだけ現地の人々の貧困削減に貢献できたのか、貧困削減がミッションである世界的なNGOのオックスファムが調査し評価。共同リポートとして発行した。
もともとの目的は「多国籍企業が発展途上国でビジネスを行うことは、地元企業を搾取したり、圧迫したりしているのか」を調べることだった。これについては「ユニリーバがインドネシアで操業することは、5000人の直接雇用と30万人の間接雇用を生み出すほどの経済効果を持っている」という結果が05年にリポートで報告されている。
このように発展途上国での企業の操業は、貧困削減という社会課題の解決にも貢献していることを示し、「利潤追求」と「貧困削減」を両立できていることが第三者のNGOから評価されたのである。
さらに、このリポートでは成果だけでなく違うセクターが協力し合うことによって見えてきた課題についても触れられている。これにより企業がBOP市場を開拓し、そこで成長するための示唆を与え、他の組織や地域に広げる波及効果ももたらしている。
日本企業がBOP市場で成功するためには、このような現地の事情に通じたパートナーといかに協力関係を構築し、それを持続できるかがカギとなる。パートナーと目的を共有し得意分野を補完し合うことで、社会課題の解決を図りながら自らの成長の原動力にすることもできるのである。
あかばね・まきこ
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