北朝鮮戦の逆転負けは「必然」だった セルジオ越後に聞く「日本サッカーの問題点」
東アジア大会は、ノルマを設けず「曖昧な目標設定」に
――セルジオさんは、かねてから日本サッカーの強化策には問題が多いとおっしゃっています。代表チームの強化策の中で、今回の東アジアカップ(中国で開催、日本、中国、韓国、北朝鮮の4カ国が出場)は、どう位置づけるべきでしょうか。
私が疑問なのは「なぜ、ノルマを設けないのか」ということです。日本は前回チャンピオンとしてこの大会に臨むわけだし(※2013年の前回大会で優勝)、6月のロシア・ワールドカップ・アジア予選ではFIFAランキング150位のシンガポールに引き分けたばかりです。
つまり、ハリルホジッチ監督の尻を叩かなければならないのに、日本サッカー協会はノルマを設定していない。だから、「絶対に優勝」なのか「選手の発掘」なのか、大会の目標が曖昧になっています。
選出されたメンバーも中途半端と言わざるを得ません。この大会は国際Aマッチデーではないので欧州組は呼べませんが、倉田秋や米倉恒貴(いずれもガンバ大阪)、武藤雄樹(浦和レッズ)といった代表初選出の選手が6人もいます。一方で、今年30歳の水本裕貴(サンフレッチェ広島)や29歳の興梠慎三(浦和レッズ)といったベテランもいて、森重真人(FC東京)や山口蛍(セレッソ大阪)らブラジル・ワールドカップに出場した選手たちまでいる。森重や山口は今さら「試す」選手でもないでしょう。
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