なぜメディアは本田も協会も甘やかすのか

セルジオ越後に聞く「日本サッカーの問題点」

本田はW杯2次予選でゴールをあげられなかったが、翌日のメディアでは批判されなかったに等しい扱い。正しい批判がないのは、選手にとっても不幸だ(写真:FAR EAST PRESS/アフロ)

セルジオ越後氏に3回に渡って「日本サッカーの問題点」を聞く第2回は、男子の日本代表について。ハリルホジッチ新監督のもとでイラクに4対0で勝利(6月11日)するなど、3戦全勝で順風満帆だったはずの日本代表だが、いざ本番のワールドカップ2次予選シンガポール戦(同16日)は、1点もとれずに引き分けてしまった。こうしたギャップは一見したところ、素人にはわからない。何が問題なのだろうか。(聞き手:飯尾篤史)

       第1回 なでしこは2016年、見捨てられる危険がある

ハリルホジッチのリーグ期間中のバカンスはおかしい

――男子の日本代表についても聞かせてください。2018年ロシア・ワールドカップのアジア予選が開幕しましたが、初戦のシンガポール戦(埼玉スタジアム)に0-0で引き分けてしまいました。

 男子もまずはメディアについての話をしましょうか。僕が疑問に思うのは、シンガポール戦が終わった6月20日に日本代表監督のハリルホジッチが3週間のバカンスを取るためにヨーロッパに帰ってしまったこと。そして、どのメディアもそのことについて批判しなかったことです。

日本サッカー協会の霜田正浩技術委員長は「この3カ月間、休みなくやってきたので、リフレッシュしてくれたら」と説明しましたが、ヨーロッパのシーズンは終わっても、J1リーグの第1ステージは終わっていませんでした。それなのに帰国してしまったから、ハリルホジッチは浦和レッズが第1ステージで優勝した瞬間を見ていないんですね。

これはちょっと考えられないことです。例えば、日本代表監督だった頃の岡田武史さんが「疲れた」と言ってJリーグ開催中にバカンスを取ったら、どうでしょう?各方面から徹底的に叩かれると思います。なぜ、ハリルホジッチは許されるんですか?外国人だからですか?おかしいでしょう。

――それを許した日本サッカー協会にも、それをスルーした日本のメディアにも問題があると。

もちろんです。ハリルホジッチは予選が終わったばかりで疲れている?いやいや、今年の3月半ばに就任して、まだたった4試合しか戦っていません。しかも3試合が親善試合で、4試合すべてがホームゲームでした。

疲れているというなら、3月のJリーグ開幕から休みなくプレーし、ワールドカップ予選が終わってもJリーグが続く国内組の選手たちのほうがよほど疲れていると思います。

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