北朝鮮で「Suica」型カードが超人気の理由

ポイントもつかないのに急速に普及

平壌国際空港新ターミナルを視察する金正恩と李雪主夫人。今、北朝鮮では「Suica型」カードが急速に普及している(写真:KCNA/新華社/アフロ)

日本ではSuicaにPASMO、ICOCAなどの交通系カードをはじめ、現金をチャージしてつかうマネーカードがすっかりお馴染みだが、実は北朝鮮でもこうしたマネーカードの普及が進んでいる。それが、「ナレカード」だ。

外国人も使用、観光などで高い利便性を発揮

2010年末ごろに北朝鮮の首都・平壌を中心に出始めたナレカードだが、最近は平壌はもちろん元山市など地方にも普及している。また、北朝鮮を訪れた外国人も利用可能で、実際にナレカードを購入して滞在中に利用した外国人も増えている。

北朝鮮で急速に普及している「ナレカード」。左上にはハングルで電子決済と記載されている

このナレカードは、現金の外貨を窓口や商店などでチャージして使うもので、日本のマネーカードと使い方は同じだ。

外国人観光客の場合、ホテルなどに窓口があり、そこでナレカードを購入(294北朝鮮ウォン、公定レートで約360円)で購入した後、ドルやユーロ、人民元などでチャージする。

たとえば、「1ユーロ=119.2(北朝鮮)ウォンであれば、そのレートに合わせて現金がナレカードに入金される」(朝鮮貿易銀行カード担当部署のリ・ヨンジュン課長)。

朝鮮貿易銀行カード担当部署のリ・ヨンジュン課長は「ナレカードを買ってチャージするのは簡単だ」と説明する

ホテルやレストラン、外貨商店、レジャー施設など外貨を取り扱う場所であれば、このナレカードで支払いが可能だ。

実際に、今年5月に訪朝し、ナレカードを持つ日本人観光客のほとんどが「興味本位でナレカードを使おうと思い、ナレカードを3米ドル支払って買った。

3ドル分は、日本のSuicaを購入する際500円を支払うが、それと同じものと理解した。強制されたことはまったくなく、ましてや必ずいくら分を入れろと言われたこともない」と口をそろえる。

また、「外貨で支払っても少額のおつりをもらえず、おつりが支払われるようなほかの外貨はないかと聞かれることもあった。時には、おつり相当額の商品を買ってほしいと言われたこともあったが、ナレカードではそんな不便なことを言われることもなくスムーズに支払えた」と言う。

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