ステージ4・末期がん夫が語る「明るい入院のコツ」 節約を楽しみ、入院食を楽しむ「入院の達人」

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入院費用を最も削減できるのは有償ベッドを使わないこと。入院時に受付センターみたいなところで手続きをする際に無料の部屋を希望しても「無料の部屋に空きがない場合は有料になりますがいいですか?」と、同意書にサインを促されるのです。

ここで同意書を突っぱねるのは申し訳ない気もするし、なんだか恥ずかしい。でも勇気をもって「同意書にはサインしません。差額ベッド代は支払えないため、無料の部屋のみ希望します」と告げるだけで差額ベッド代を請求されることがなくなり、入院費用が大幅に節約できます。

ベッド横の棚
ベッド横の棚は、テレビと冷蔵庫の一体型(筆者撮影)

病院が小さい場合は人間関係もこぢんまりしています。「ヒソヒソ……あの患者差額ベッド代支払わないってゴネたらしいよ……」と、スタッフの噂になったりすると、居心地が悪くなってしまう可能性もなきにしもあらず。

夫のかかりつけの病院だと事務の人も手慣れたもので、「はいそうですか」という感じです。差額ベッド代の支払いを断ったことで、治療を受けるうえでの不便を被ったことは今のところありません。

ちなみに私が以前手術入院した個人医院は、10床ほどしかなくスタッフも少なかったため、患者が差額ベッド代の支払いを拒否した際は、院長や看護師どころか入院患者にまで知れわたり、スタッフにいびり倒されていたので、ケースバイケースだとは思います。

入院食はしっかり食べる

パスタとサラダとフルーツ
ある日のランチ。パスタとサラダとフルーツ(筆者撮影)

筋金入りの節約マニアであっても、どうしても払わなくてはいけないもの、それは食事代です。1日3食で約1,400円。パッと見ると高い気がしますが、冷静に考えると夫の食事代は入院していなくても毎日それぐらいはかかっているので問題ありません。

個人的には栄養計算がされた食事が1日1,400円と考えると逆に安いぐらいです。夫曰く病院食のクオリティも高くて味もおいしいそう。

病院食の相棒たち
病院食の相棒たち。ふりかけやテイクアウトの時に余った調味料、お土産でもらったわさび味噌などを持ち込みます(筆者撮影)

メインディッシュの肉や魚は温かく、サラダや豆腐やフルーツは冷たい状態で提供されます。主食もお米とおかゆとパンから選べて、いたれり尽くせりです。

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