「俺は好きな物を食べる!」膵臓がんの闘病中でもカツ丼やラーメンも 56歳で亡くなった「倉田真由美さんの夫」の人生の優先順位

闘病中でも「食べたいものを食べたい」
――本を読んで、叶井さんは人生の優先順位がはっきりしているな、と思いました。
人生、何を選んで何を手放すかっていうことですよね。
夫だって決してあきらめてはいなかったです。あきらめるというよりは、「これはいらないわ」っていって手放す。夫の場合は、少しでも長く生きるということを手放したということだと思います。
――「今」をよりよく生きたいっていうことを優先されて。
そうですね。夫の場合は、食べたいものを食べたい、でした。
――膵臓がんの闘病中なのに、カツ丼とか、うなぎとか、ラーメンとか食べていました。
夫は下戸で、お酒が全然飲めないんですが、その代わり甘党で。食べものにうるさい人っていろいろですが、夫の場合はジャンクな食べものが大好きで、体にいいとはあまり思えないものばっかり食べていましたね。闘病中もそうでした。
実は、夫って2020年に心筋梗塞でも死にかけているんです。病院に行くのが1時間遅かったら死んでいたというような危ない状況でした。だから、夫は胆管だけじゃなくて、心臓にもステント(網状の管)が入っているんですよ(編集部注:叶井さんはステントを入れて心臓の血管を広げる治療を受けていた)。
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