「校内スマホ禁止」は絶対か?動き始めた生徒たち 生徒主導の「校則見直し」西武文理の場合ー前編

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池田 定期的に集まるようになると、何が起こるかっていうと、きっと、次に何を議論しようかということを考え始めると思うんですね。順序が逆になっちゃうんですよ。

おおた 素晴らしい!

ペドロ うっ! 耳が痛いなぁ。学校って定例の会議、いっぱいあるからねぇ。

校則見直しの全国大会に出場した狙いは?

おおた 生徒や保護者へのアンケートや、教員へのヒアリングで、スマホを解禁することへの懸念が具体的にわかったわけですよね。その懸念を一つ一つつぶしていけばいいというのはわかります。でもそれを1つのガイドラインにまとめあげる作業は、なかなか複雑なプロセスだと思うのですが、どうやってみんなの意見をまとめたのですか? 最後は「えいやっ!」って結構力業ですか?

池田 そうですね。最後は結構パワープレイでした。

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おおた なるほど。それで現在問題は生じていませんか?

古田 スクールバスを降りてから昇降口に行くまでの道のりで、歩きスマホが問題になっています。

おおた 校地が広いですからね。

古田 校内に注意喚起のポスターを掲出するなどの活動を始めようとしています。また、僕はICT運用委員会にも所属しているので、まずはそのメンバーで、スマホを扱っていく生徒の代表者である立場の意識を高めていこうみたいな話をしています。

おおた スマホ校則改正プロジェクトの活動報告動画は「カタリバ」というNPOがやっている「ルールメイキング・サミット」で推薦作品にも選ばれていますよね。あのイベントに参加した狙いはなんだったのでしょうか。

池田 既成事実化です。「対外的に発表されて、これだけ評価もされているのに、学校ではまだ執行されていないんですか?」という圧力に利用できると考えました。

古田 ルールメイキング・サミットに参加することで、校則見直しに携わっている他校の生徒たちと情報交換ができたこともよかったと思っています。(後編に続きます)

おおたとしまさ 教育ジャーナリスト

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Toshimasa Ota

「子どもが“パパ〜!”っていつでも抱きついてくれる期間なんてほんの数年。今、子どもと一緒にいられなかったら一生後悔する」と株式会社リクルートを脱サラ。育児・教育をテーマに執筆・講演活動を行う。著書は『名門校とは何か?』『ルポ 塾歴社会』など80冊以上。著書一覧はこちら

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