超上昇志向の彼女が「履歴書の空白」決断した真意 あえてキャリアブレイクをとった「3つの理由」

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私たち世代の女性は、「仕事と家庭の両立を」と言われ続けてきましたし、私もそれがいいことだと思ってきました。でも、キャリアブレイクを経て少し価値観が変わったんです。

今でも、世の中では「仕事と家庭の両立をすることが、女性の幸せ」という声が強いから、「両立しなきゃ」と焦っている人もすごく多いと感じています。でも、焦る必要はない。仕事と家庭を両立してもいいし、主婦(夫)になってもいいし、仕事だけに集中していてもいい。これからの時代は、男女かかわらず「自分で選択する」ことが大事なのだと思います。

専業主婦として家庭に人生を捧げてくれた母親世代。男性並みに働き女性の地位を底上げしてくれた先輩ワーキングウーマンたち。彼女たちの犠牲や貢献があったからこそ、私たちは男女ともに「自分らしい選択」を自分で決断できる時代にしていかないといけないと思います。

「仕事を辞める」ということも含め、自分で選択していいのだと伝えていきたいし、誰でも望んだ選択ができるような社会を作っていきたいと考えています。

キャリアブレイクは家族の転機でもある

ーーキャリアブレイクという選択について、「自分はとりたいけど、家族の理解が得られない」という方もいます。

吉田:たしかに私の場合も、周囲の理解や、家族のサポートがあったからこそキャリアブレイクをとることができました。特に夫とは、長男が生まれたときから3年くらい話し合いをしていましたね。

ただ、最初は「子どもが幼稚園に入るタイミングで、仕事を辞めたくなるかもしれない」という話をしたら、夫は「好きな仕事なんだから頑張りなよ」と、あまりピンときていないようでした。でも、長男が3歳になる頃が転機でしたね。夫は仕事に、私は家庭に時間を割きたくなりました。パートナーと時間をかけて話し合ったのはすごくよかったですね。お互いに少しずつ、生活を変える覚悟をすることができました。

ーーキャリアブレイクを、個人だけではなく家族の転機としてとらえ、パートナーと一緒に考えてきたのですね。

吉田:そうですね。話し合いの結果、浪費家の私の収入が途絶えることも心配だし(笑)、私も人生で初めてキャリアの目標がなくなる心配があったので、「とりあえず1年間」と期間を区切りました。ひとまず夫が一家の大黒柱をやり、1年経ったらまたお互いのキャリアのことを考えよう、ということになりました。

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