超上昇志向の彼女が「履歴書の空白」決断した真意 あえてキャリアブレイクをとった「3つの理由」

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そういった、仕事をがむしゃらにしていたときには味わえなかったちょっとした日常が、すごく楽しくて。 「スーパーウーマンにならなくても、人生楽しいじゃないか!」と気付くことができました。

ーー一方で、その間にも周りの人はキャリアを重ねていくことに、焦りは感じなかったでしょうか?

吉田:ないですね。特に若い頃は、自分と他人を比較することもありましたが、キャリアブレイクをとってみたら人生で初めて焦りがなくなりました。今では「隣の芝生をみるのではなく、自分の芝だけを青くすればいい」と思うことができています。

それは、それまでに仕事をがむしゃらにやり切ったからこそ、「自分が手を挙げれば、 仕事はいただけるはずだ」という自信が持てていることも影響しているのかもしれません。

ーーでは、キャリアブレイク中にリスキリングは……

吉田:なにもしていないです! 強いていうなら、料理の腕を磨いたぐらいでしょうか(笑)。一つ言えるのは、さまざまなバックグラウンドを持つ人をマネジメントするPTAでの経験もビジネスに繋がりましたし、「スキルが足りない」と焦る前に、まずは目の前の仕事を一生懸命こなす。それが後々立派なスキルや知識の習得に繋がると思います。

キャリアブレイクは「一番選択してよかった不確実な選択肢」

ーーキャリアブレイクは、吉田さんにとってどんな期間でしたか?

吉田:「一番選択してよかった不確実な選択肢」かな。人生のリセットボタンになった気がします。

それまでの価値観をリセットして、自分はどういう働き方をしたいのか考え、「スーパーウーマンじゃなくても、人生は楽しい!」と気付くことができた。新しいお仕事のチャンスも舞い込みましたし、一番最適な答えにたどり着いた、という感じがします。

ーーそれまでは、「スーパーウーマンにならなければ」と思っていたのですよね。

吉田:はい。そう思っていましたし、報道の仕事と育児を両立して、若い女性のロールモデルになりたいという気持ちもありました。

でも、かつての私の働き方を次世代に勧めたいかと聞かれたら、答えはNO。キャリアブレイクという選択をして、いかに自分が無茶をしていたかに気が付くことができました。

ーーでは、「女性のロールモデルにならなくてもいい」と思えるようになったと。

吉田:いや、「仕事を自分のタイミングで辞める」っていう選択も、もしかしたらロールモデルなのかもしれません。

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