「営業トーク」やめた彼の営業成績が上がったワケ 「売ろうとするから売れない」のは本当だった

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そして、何よりこのようなお出迎えをすることで、お客さまに喜んでいただきたいというのがあります。これは私自身の体験談からくるものです。

以前、六本木にある飲食店に行ったときに、帰り際に数名のスタッフが店の出口まで見送ってくれました。そこまではよくあると思いますが、お客である我々がエレベーターに乗り込み1階に到着すると、なんと、そこには上から階段で駆け下りてきたスタッフが、腕立て伏せをして待っていたのです。

それを見て、「ああ、お客さまのお見送りにも、楽しんでいただく気持ちやおもてなしの気持ちを大切にしているんだな」と、驚きとともに非常に感動しました。

さすがにダッシュをしたり腕立て伏せはしませんが、それ以来、ビルの入口の外でお客さまをお待ちしたり、お見送りするようになりました。

お客さまへの気持ちを整える貴重な時間10分前からお出迎えすることは、私にとっても貴重な時間です。私は平均して1日3組ほどのお客さまを内見にご案内して、夕方からは初めてのお客さまと面談をして、ヒアリングします。1日3〜4組くらいのお客さまに会い、その合間に物件チェックや事務作業も行わなくてはなりません。

お客さまを事務所でお出迎えするとなると、直前まで電話やメールの応対を迫られることもあり、忙しないままお客さまとお会いすることになります。しかし、10分前からビルの前に立ってお出迎えすると決めておけば、他の作業をそれまでに終えて、ビルの階段を降りるときからお客さまに向けて気持ちを整えることができるのです。

特に初めてのお客さまのときは、「どんな空気感のお客さまだろう」「どんな接客をして喜んでいただこう」などと考えながら気持ちを集中させます。

この時間があることで、お客さまに会うことへのワクワク感が高まり、接客もスムーズに始められます。私にとって、この10分前からビルの外でお出迎えする時間は、とてもよい効果を生んでいるのです。

あいさつが印象を左右する

お客さまと会うとき、また別れ際で何よりも大事になるのが「あいさつ」です。もちろん、これは対面に限らず、メールやSNSでも同じです。きちんとあいさつができない人で、仕事ができる人は見たことがありません。

最初にお客さまに会ったときに、「おはようございます」などの一言があるだけで、その後の会話が気持ちよく進みます。特に初対面のお客さまの場合は、この挨拶の印象が大きいですから、きちんと目を見て笑顔で挨拶をするように心がけています。

ただし、目を見て挨拶することは大切ですが、あまりにも目線をずっと合わせ過ぎないこと。じっと見つめられていると、人によっては居心地の悪さを感じて困ってしまいます。

目を見ながら、ところどころ目線を外すことも心地よい関係づくりでは大切です。

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