秋田の無人駅で「"がっこ"爆売れ」感動の舞台裏 "漬物危機"に瀕したお母さんたち「3年間の奮闘記」
コワーキングスペースにいた岡本健太郎さん(31歳)は、マタギの後継者になるために東京都から大阿仁地区に移住したフリーランスのデータエンジニア。平日は毎日フルタイムでテレワークに利用している。
「大きな窓から見えるのは山だけ。それが僕にはとても気持ちいいですね。地域の方が僕に会いにふらっとやってきたり、パソコンの使い方を習いにきたりしてくれます。この大阿仁地区には首都圏では体験できない本物の自然があり、ここに暮らす人たちの日々の営みがあります。内陸線に乗って訪れてみてください」(岡本さん)
「他の人より安くする」の先へ
加工所の運営を安定化するために、前出の大阿仁ワーキング事務局長の寺川さんは漬物の通年販売を目指したいと話す。そのために、どの時期にどんな野菜を収穫するかという年間計画を立てて、野菜作りを管理していく話し合いも進んでいる。
また、がっこの価格設定も重要な課題だ。「価格にはちゃんと人件費をのせないとダメよと、お母さんたちにお願いしています」と寺川さん。
他の人より安くすれば売れるという経験則がしみついているお母さんたちも、自分たちのがっこの売り上げが上がれば、大阿仁ワーキングの運営費も増えるという図式に、「んだな」とうなずく。
自分の家で食べるがっこを少し多めに作って、1年に1回、がっこ市で売ってみたら、すごく楽しかった――。ここからスタートしたがっこ市メンバーのお母さんたち。
大阿仁ワーキングやアニークとチームを組んで、阿仁比立内がっこステーションをベースに夢は広がる。
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