「怒りの感情」を根本から抑える"発想の転換法" 「アンガーマネジメント」より手前にあるもの
「不機嫌の海」での泳ぎ方ではなく、「機嫌がいい」の「ごきげん大地」での生き方を習得していったほうがいいのではないかと思う(下図)。
※外部配信先では図表を全部閲覧できない場合があります。その際は東洋経済オンライン内でお読みください
もちろん、人は弱いし、生き物としての仕組み上、致し方なく「不機嫌の海」に飛び込むこともある。がしかし、「ごきげん大地」で強く生きることをしっかり学んで生きていったほうがクレバーではないだろうか。わたしはそう考えて、「機嫌がいい」を自らマネジメントできるスキルをみんなに伝えている。
アスリートにとっても不可欠な「ごきげん大地」
しかし、かくいうわたしも慶應病院で内科医として忙しく働いているときはすぐに怒っていた。看護師さんたちをやり込めていたことすらある。その後、メンタルトレーニングに出会い、「フロー理論」(*自分らしいパフォーマンスがインプットやアウトプットされているときは、みな同じ心の状態にあるという考え)に出会い、「ごきげんマネジメント」の理論を自分で確立し、身につけていくようになって、そんなことはいっさいなくなった。
どんなときも「ごきげん大地」にいるようにしているし、その方法をみなさんにお伝えしている。まわりにも「ごきげん大地」での生き方を習得して、滞在時間も長くなり、怒りの「不機嫌の海」に落ちても、すぐにそこから「ごきげん大地」に戻れるようになっている人が少なくない。とてもうれしいことだ。そして、それはきっと世界平和につながると確信している。
アンガーだけでなく、そのほかのネガティブな感情による機嫌の悪い「不機嫌の海」でプレイしているアスリートたちは、間違いなく質の高いプレイができないと体感的にわかっている。
競技によっては、薄い不機嫌の水たまりにいるだけでもパフォーマンスの質が低下して負けてしまうのだ。ゴルフのパッティングであったり、射撃だったり、サッカーのPKや体操の平均台、フェンシングやトランポリンなどなどだ。だからこそ、いかに機嫌のいい「ごきげん大地」にいるかにアスリートたちは全力を注いでいるのだ。
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